娘がEmma Bakes で有機食材を出来うる限り使用したマフィンやケーキや焼き菓子を売っていて、その有機食材を複数の業者から仕入れています。

 

その一つである(株)ノヴァからの手紙「国産有機小麦」発売のお知らせに娘は感動して、見せてくれました。

 

その手紙の文章内容から

 

㈱ノヴァは、これまで得た利益とこれからの時間を10年後の未来に向けて投資したいと強く思い、ノヴァの要である有機(オーガニック)を軸に生産者に寄り添いながら、ノヴァのお客様であるパン屋さん皆さまにも貢献できることとして、2020年に本事業「国産有機小麦プロジェクト」を立ち上げた。

 

生産者が小麦の大量生産で直面した困難は「機械投資の壁」。多量の収穫には効率的な収穫作業ができる大型汎用コンバインが不可欠だが、新品で1000万円は超える高額機械。高額な投資で手が出せない生産者。

ノヴァは農機具メーカーに交渉し、中古品を300万円で購入し、10年無利子で生産者に貸し出すことで解決。

 

小麦の重要病害は「赤カビ病」。開花期に降雨や多湿という条件が揃うと発生率が上がる病害で、高温多湿の日本では海外に比べて発生率が高い。赤カビ病に感染すると、胞子が飛散して圃場全体が感染して収量低減、人畜に有害なカビ毒なので、病害が検出されると商品として市場流通ができない。

赤カビ病の防止には化学薬品の使用が最も有効だが、有機栽培では使えない。生産者は常に圃場や作物を観察して管理し、いち早く変化に気づくことが最重要。

 

「かび毒検査」は感染の有無を確認できる安全性確保のために非常に有効な検査だが、国や自治体による検査は必須ではなく自主検査とされているので、ノヴァでは安全性確保のために生産者から購入した小麦の検査を実施。万が一検査でカビ毒が検出された場合、生産者に買取拒否を突き付けるのではなく、“買い支える”ことで生産者の生活を支え、長く継続的に有機栽培が出来る仕組みを整えている。ノヴァはこれまで得た利益を赤カビ病が検出された小麦に対する保証金にあて、生産者を買い支えていく。その先には、オーガニックを通して、「次世代の子供たちに豊かな自然を残したい」という、未来に向けた強い思いがある。

 

製粉においては、㈱むそう商事も国内の有機小麦事業に注力する計画があり、ノヴァとむそう商事で、①パン屋さんが使い続けられる商品価格であること、②今後3年間は有機小麦の生産者育成に注力し、安定した収量を確保することを重視することにした。

国産有機小麦によるノヴァとむそう商事の利益はわずかで、それも大分先のことになるが、それでも国内の有機小麦の生産量を増やすという確固たる思いが強い。

 

私も仕事上、ノヴァさんもむそう商事さんもよく存じているのですが、日本で長く有機食品の供給に携わってきているこの2社が国内における有機小麦生産のために頑張ってくださっている生産者を全力で応援し、また買う側も買いやすいようにご尽力されていることに胸が熱くなりました。

 

10年後の日本、きっと有機が増えていて、自給率も増えて、明るい未来になりそう!と期待に胸をふくらませられた、希望の光が見えた、温かいお手紙でした。

 

私も10年後には日本の自給率が上がっていて、有機や環境を配慮した農産物が増えている状況を強く思い描き、今後とも日本において、有機や日本の農業に関する理解がより深まるよう私に出来ることをしていきたいと思います。