今日は「オーガニック学校給食のフォーラムちば」に出席してきました。

 

オーガニック給食の実践校の事例紹介、どうしたらオーガニック給食を実践できるかがテーマ。

 

最初は全国オーガニック給食協議会 副代表理事の下山久信氏のお話。

食料・農業・農村基本法の一部改正案が2日前の27日に国会に提出されましたが、今日のスピーカーのお話だと、小さな家族経営農家サポートや生産者を増やすための支援策ではなく、輸出強化、大規模経営への補助が強化されているように見える改正案だとか。

それも前回は6年消費者や生産者も交えて吟味して改正案が出たのに今回は2年で改正案が出来上がったと。

もっといかに地域で農業する人を増やすかが大きな問題で、そのことを考えた法にしないといけないのに!と。

 

生産者は2000年には240万人いたのが、2020年には120万人。

毎年6万人減っていることになる。毎年子どもも5万人減っていて高齢少子化が止まらない。

 

農地は多い時は600万haあったのに、今は430万ha.  毎年3万ha減っている。

その内の54%が水田が占めている。まずはその25%の有機化を目指す。

 

 

「有機の里づくり」千葉県団体連絡会 事務局長の徳江倫明氏による趣旨説明。

 

NPO法人全国有機農業推進協議会 オーガニック給食ワーキングチーム長 高橋優子氏による「全国レベルでの取組み紹介」

学校給食での課題は、①安定供給、②価格、③現場(給食施設、流通、集荷など)

有機にすると高いというが、まずは塩を沖縄のしままーす、調味料を有機に、することからスタートすると入りやすい。(給食の調理場も「手間が増えないのだったら変えてもいい」)

必ずしも有機野菜が高いわけではない。旬の時期は有機の方が安い場合もある。(大根、里芋、ニンジン、サツマイモ等)

米も1日あたり+8.1円で有機になる。

冷凍の既製品を使う場合、例えば、1個100円の既製品コロッケの場合、コスト比率は、食材費30%、人件費30%、配送費・事務費・企業40%。 食材費は保護者負担で、他は自治体負担だが、手作りにすることでコストカットが出来る。手作りで人件費がかかる分、配送費等の分を人件費に回すことも可能。

学校給食は自治体の裁量。子ども達と農業を守れるのは自治体(メダカのがっこう 中村さん)

野菜は原則、当日出荷、当日納品だが、どこの給食センターも老朽化しているが、建て直す時に野菜保管庫も作っておくと、根菜類など持つ野菜は保管庫で貯蔵できる。

有機農家・栄養士・調理員・教職員・保護者などの意見交換の場を作り、お互いのニーズや意見をわかりあい協力できる場を持つことが重要。(顔が見えていないと誤解が生じる)

年に1回1品目でいいから導入してみる。旬の野菜を使う(うどんのネギは1g/人。1000人で1㎏。ネギ1束。これなら始められる)(NPOこどもと農が繋がる給食だんだん大石さん)

 

 

千葉県内での取組みについて、木更津市教育委員会 学校給食課 課長 清水佐知子氏による「有機米の導入に至る経緯や課題、小学校の食育の取組状況等」

木更津市は、最初1日だけ、1人の生産者の有機米提供からスタートしたこと。

年間191日給食日の内、134日ごはんの日で、令和4年には71日間(53%)有機米のごはんを出せたとのこと。

有機の生産者がいないので、有機農産物の確保が大変だったことなど、有機給食導入の経緯をお話いただきました。

鎌足小学校では子ども達は行内で野菜やイモを植え、近くの畑では米屋小麦や大豆まで栽培するとのことで、農に接する小学校生活を送っているとのこと。

 

関東農政局千葉県拠点 地方参事官 筧 直樹氏による「オーガニックビレッジの紹介、県内の動向や課題・進捗 学校給食有機化に向けた県ない自治体の状況 等」

 

全体ディスカッション

佐倉市の生産者 菊間秋彦氏によるメッセージ

生産者にとって、価格と覚悟が必要だと。

 

「有機の里づくり」千葉県団体連絡会 理事長 池田 徹氏による閉会あいさつ。

 

参考になりました。

 

オーガニックビレッジ宣言した市町村が93ヶ所とか。嬉しいことです。

 

オーガニック給食は食材の安定供給とコストがポイントとか。もともと日本は有機生産者数が少ないため、有機農産物も少なく、あちこちから引き合いが来ていて、米を500〜700円/kgで売れるところ、安い給食費に合わせた価格で提供するのは生産者にとっては苦しい決断。

 

一般販売と給食用販売の差額を市町村で負担して対応しているケースが殆どで、オーガニック給食実現には市町村側の考えや裁量によりそう。

 

より多くの自治体が将来を担う子ども達の健康や地域の健康を考えて、子ども達にオーガニック給食が続々と実現していけばと思います。

 

私も2022年4月に作った「オーガニック給食認証」で、オーガニック給食認証を頑張っている保育園、幼稚園、学校を応援していきたいと思います。