今日ビビンバにコチュジャンを使用して、昨日の農水省での委員会の味噌に関するお話を思い出していました。
国際規格であるCodex ガイドラインでは、日本の味噌を含むアジア地域の様々な大豆発酵食品が「発酵大豆ペースト」規格としてまとめられているとのこと。
すなわち、
コチュジャン(餅米、食塩、赤唐辛子粉、モルトパウダー等)、こうじ菌は自然発生の菌、Aspergillus属、こうじの性状は餅こうじ
テンジャン(大豆、食塩等)、こうじ菌は自然発生の菌、Aspergillus属、Bacillus属、こうじの性状は餅こうじ
豆板醤(トウバンジャン)(大豆/そらまめ、小麦粉、食塩、唐辛子等)、こうじ菌は不明、こうじの性状は餅こうじ
黄醤(ファンジャン)(大豆/脱脂大豆、小麦粉/小麦ふすま、食塩等)こうじ菌は不明、こうじの性状は餅こうじ
甜麵醬(テンメンジャン)(小麦粉、食塩等)こうじ菌は不明、こうじの性状は餅こうじ
も日本の味噌と同じカテゴリーになっているとのこと。
明らかに違うのに!
でもこれらの商品はSoybean paste Miso とか書いてあると、そりゃ、わかりませんよね。
だから、海外市場において、味噌を模した海外製品が、日本の味噌と区分なく「Miso」として販売されていて、海外の人は本来の日本の味噌のことを知らずに、日本の味噌を食べていると思っているケースも多いこと。
アメリカに住んでいた時に、いろいろな味噌が自然食品店で売られていて、私もひよこ豆の味噌は洋風の料理の味付けに使っていました。ネットで見たら、今でもOrganic Chick Pea Miso として数品売られていました。
国内では米味噌、麦味噌、豆味噌など多様な味噌があり、
わが国独自の伝統的な生産方法
①こうじ菌は「Aspergillus oryzae」
②こうじは「ばらこうじ」又は「豆こうじ」に限定)
上記を規定する「みそJAS」について昨日検討しました。
海外ではAspergillus oryzae以外のこうじ菌を使用し、こうじの性状として「餅こうじ」を使用しているとのこと。
「こうじ」は「こうじ」とだけ思っていたので、今回委員会に出ることによって、初めて、Aspergillus oryzaeという名前のこうじ菌を味噌に使っていたのだということを知りました。
甘酒を作ろうと思って買ってあった米麹を見てもAspergillus oryzaeと、どこにも書いてないし、一般人は知らないだろうな。
日本人でさえも知っている人は少ないのに、海外の人なんて、Koji はKoji だろうと思ってしまうんじゃないかな~。
味噌の検査は何件も担当させていただいていましたが、こうじ菌が遺伝子組み換えでない証明書の確認とかするくらいで、こうじ菌の名前とかじっくり見ていなかったので、委員会に出て勉強になりました。
ちなみに皆さんはどんな味噌がお好みですか?
マイハハは関西の白味噌と九州の麦味噌の甘めの味噌が好みです。
私は麦味噌も米味噌も豆味噌も好きなので、我が家の冷蔵庫には味噌が数種類いつも入っていて、その時の味噌汁の具や料理の内容で適当にブレンドして使っています。
味噌は放射性物質を体から出すとかでチェルノブイリの事件の後に評判になって、輸出量も激増したと聞いたことがあります。
味噌や醤油は日本人として誇るべき代表的な発酵食品ですね。
このような物を自然と小さい頃から食べる習慣があって有難いなと思います。