今朝は生協パルシステム神奈川の公開確認会の事前学習会。

 

公開確認会は2月に和歌山の有機の梅の生産者グループ「田辺印の会」で開催予定。

 

それに向けて、産地の状況を予習すべく、生産者を含めた事前学習会があるのですが、今日も産地から4名対応してくださり、産地プレゼンの後はグループに分けて生産者へ質疑応答。

 

私は講義の後、グループのファシリテーターを。

組合員の皆さん、なかなか良い質問をなさっていました(^-^)

 

私も有機検査員として幾度か、田辺の方に有機の梅と梅干しの検査に行かせていただいたことは楽しく有意義な思い出としてインパクトに残っています。

 

今回のお話では、JA紀南のうめ部会の構成員は2,337名、その内、慣行栽培(通常の一般栽培ということ)が98%で、環境保全型農業が2%でその内、14名の「田辺印の会」が有機栽培。

 

私は梅酒も梅ジュースも梅干しも有機梅を使って作っているので(ちなみに有機青梅に有機みりんで作るのは簡単だし美味しいです!)、田辺でこんなに有機栽培の生産者が少ないとはビックリでした。

 

「田辺印の会」で一番の若手の30代の宇田川啓太さんが産地プレゼンをしてくださったのですが、宇田川さんは茨城県出身で農学部を出たものの大阪で農産物の流通のサラリーマンをして、脱サラをして、3年前に和歌山に家族と移住したとのこと。

 

組合さんからの「脱サラして生産者となってどうですか?」「悩みは?」との質問に、

 

「悩みは稼ぐのが大変なこと」

「でも自分で考えて行動できやりがいがあるし、サラリーマン時代は帰宅が19時~24時と遅く、子ども達が寝静まって帰る日々だったけれど、今では子ども達と毎日お風呂に入れ一緒に時間をすごせて本当に幸せ」と、お話なさった笑顔が印象的でした。

 

その時、私の娘の今の幸せそうな顔が思い浮かびました。

私の娘はステキな職場を辞めるのを悩んだものの、自分のしたいこともあったこともありますが、この11月に退職したばかり。

仕事柄休日は出勤が多く、「子ども達との限られた時間を家族で一緒にすごしたい!」という思いが何よりも強かったのを側で見ていてわかっていたので、宇田川さんのお言葉に娘の今の気持ちが重なってジーンときました。

お金で買えない大切なものを宇田川さんと娘は優先できて本当にラッキーだったなと。

 

梅は温暖化の影響もあり、梅雨の時期である5-6月に雨も少なく、実太りも少なく、夏場は高温すぎて、ストレスもたまり、枝が枯れていき、枯れた枝は早く剪定しないと病気になりやすかったりするので大変とのこと。

 

あと、消費者へのメッセージとしては、「青梅が人気だが、黄色い梅もジュースや梅酒に使えるし、梅本来の味。十分に黄色い梅も利用してもらいたい」とのことでした。

 

有機の検査では沢山の素晴らしい生産者にお会いできて、毎回、学びがあり、精神的に満たされるのですが、パルシステムの事前学習会や公開確認会では、検査での「基準に見合っているかどうかの確認」ではなく、生産者の方々の本音や検査では時間がなくて聞けないことを聞けて、とても有意義な時間をすごさせていただき、毎回お会いした生産者のファンになっている自分がいます。

 

今日も「おもしろくやろう」がモットーの田辺印の会の方々のファンになり、心からエールを送ります。

10年後の宇田川啓太さんにお会いしたいなと思います(^-^)

きっと他の皆さんと同様に、ハッピー!