今日は「堆肥(たいひ)」の勉強会。

 

堆肥って、意外とわかっているようでわかっていなかったりして。

 

一般では、畜産の糞が入っていても「堆肥」と呼んでいる場合が多いですが、「堆肥」は基本的には植物が中心の肥料で、畜産の糞(牛糞、豚糞、鶏糞、馬糞など)が入っていたら「厩肥(きゅうひ」って呼んでいます。

 

今日学んだことで、私が理解できたことはこれだけ。

1.「堆肥」自体が出現したのは戦後とのこと。そのころは「厩肥」と言われていて、糞におがこや農業残渣を混ぜて、畑の隣で作っていたようなもの。

 

2.生ごみ処理のために「堆肥」が作られたのが昭和30年頃。したがって、農業資材としては歴史が浅い。

 

3.肉の需要が増えて、畜産の糞尿処理が必要となって、農業資材として活用され始めた。

 

4.廃棄物の処理を目標として堆肥が位置づけられた。

 

5.「堆肥」は「特殊肥料」として一つのプロセス。届け出したら販売できる。審査されているわけではない。肥料や農薬とは全然取り扱いが異なる。これが根本的な問題。

 

6.堆肥は農家のはけ口となっている感がある。したがって、堆肥の内容は様々で、作物にとって適切な堆肥が少ない。農家は悪い堆肥の被害を受けている場合もある。

 

7.悪い堆肥の例は糞のスカトール物質(臭い物質)が残っているもの。スカトール物質は根っこも傷めて、生長点も傷めてしまう。エアレーションをして、スカトールを排除する必要がある。そのことによって根傷みはしなくなる。

 

8.作物を多収穫するのに大切なものは?光合成、水、葉っぱの面積を増やす=細胞の数を増やす→根っこの表面積を増やす(=深く面積を使う)


これは、良い例。右はピーマン、左はナス

 

9.従来の堆肥はN(窒素)型堆肥。今後は高炭素(C)型堆肥を活用すべき。高品質多収穫。

N型堆肥とC型堆肥の併用のバランスが重要。

 

10.バチルス菌は強いので、酵母菌、乳酸菌が定着してから入れるのが望ましい。酵母菌はバチルスの恰好なエサとなってしまう場合がある。バチルス菌は多すぎると根っこまで分解する。菌のバランスは重要。

 

バチルス菌を入れ過ぎて根がやられて慕ったナスの場合、水分を減らし(水分はバチルス菌を増殖させる)、空気を入れるためにもみ殻燻炭を入れたりして対応した例も紹介あり。

 

pHとかCN比とか、初心者用じゃないよ~~~と思いながら、話についていくのがやっと。

 

有機の検査では、堆肥の原料は何か、どこから仕入れているか、どこにどのくらいいつ入れているかとか聞くのですが。あと、完熟堆肥を使っている確認も。

 

作物毎の適切なC/N(炭素/窒素)比とか、土の何センチの深さでの適切なpHとか、難しい。

覚えられない~。

 

でも今は農家の方々の100分の1?1000分の1?小さな畑で、酵母菌、乳酸菌、BT菌(納豆菌)を入れたり、太陽熱養生をしたりして、以前より堆肥の話やpHや土のことが少しわかった気分(まだ全然ですが)。

 

家庭菜園を長年していても本気じゃなかったし、今は小さい畑でも農薬や化学肥料を使わず、美味しい野菜を病害虫なしにそれなりに収穫したいと真剣だから、やっと農家の方々の大変さと楽しさがわかってきた感じ。

 

それにしても、わかっていることは、「栽培して販売できるレベルにするというのは頭が良くないと難しい!」ということ。

 

何年後になったら、今日の講習会がスッキリわかるようになるんだろう?

3年後くらいにはわかるようにする!

それが今の私の目標!