母は料理も上手だし、裁縫も上手だし、日本画も市長賞を受賞したくらい上手だし、いろいろと長所がある。

 

それなのに今は裁縫くらいしか生かされていないのがもどかしい。

 

93歳のハワイのアネットおばさんはキルトや編み物をして人々にあげ、大好きなゴルフに今も行っている。長男家族と同居していて、料理上手のアネットおばさんが料理担当。

 

マイオットーの母は92歳でお亡くなりになるまで、家事を全てご自身でなさり、銀行とかでもらったタオルにも刺繍をしたり、塗り絵も飾れるほど素敵に描き、百人一首も絵付きで自ら考えて作成。

 

この二人は私の中の90歳以上の女性で尊敬して見習いたいと思っている方々。

 

母はまだ89歳なのに...

あれだけ活動的だったのに....

母の今の趣味は読書だけ?

 

活動的な母のイメージが私の中で強いので、今の母を見ると「なぜ!?」と思ってしまう。

 

でも考えてみれば母はずっと父のアシスタントのように、病院好きの父を病院に連れて行ったり、父の好物を作ったり、父が亡くなるまで父のために尽くしてきた。

67年間も父とすごし、父中心で生活をしてきて、父のケアができて自由な時間にできる読書だけが母の楽しみになっていたのかもしれない。

 

その母に父がいなくなって、やっと自分のための時間が持てる母にいろいろと好きなことをしてもらいたいと思い、趣味の本や手芸グッズなどを与えても全く興味を示さないのに、ガッカリしていた私。

 

考えてみれば、89歳という年齢になって、自ら「したい!」と強く思わない限り、新たに趣味を持つことは体も思うように動かず、難しいのかもしれないと思うようになった。

 

自分の考えを押し付けてはいけないなと。

 

私としては、母はデイサービスに行く以外は、ただ読書をして、横になって、食べて...という毎日をすごすのは死ぬ日を待っているだけのような気がして、毎日をもっと活き活きとすごしてもらえないものだろうかと思うのだけれど。

 

敬老デーで楽しそうにしている母を見ると、もっとしょっちゅうしてあげたらいいかと思うけれど、私も仕事があるし、することがあるし、長続きするためには無理はできないと思う。

 

父の時には「私が出来る限りのことを父のためにした!」という自分の中で納得があったけれど、今、母に対して同じように思えるかというと、そうでもない。

 

そう思うと、胸が痛い。

でも自分がストレスでいっぱいになったり、倒れたら元も子もないし。

 

難しい。