15日は久しぶりにJOIAの例会。

 
テーマは「飲食店でも実施できるHACCPの手順」。
 
講師はこの分野の専門家で会員の江藤 諮さん。
お話の中から一般知識として知っていてためになると思う内容を下記に引用させていただきます。
 
食中毒菌とは
・食中毒菌が食品中で大量に増殖し、それを食べた人が発症。少量であれば発症しない。
・食中毒菌が発症量までに増殖しても、味や臭いに異常はないので人間には感知できない。
・食中毒菌は加熱することによって栄養細胞は死滅するが、芽胞が生き残り、条件がそろうと再増殖する(セレウス、ボツリヌス等)
・食中毒菌には好気性菌と嫌気性菌がある。好気性菌は酸素がないと増殖できないが、嫌気性菌は酸素がなくても増殖できる、又は酸素があると増殖できない。 スープ、カレー、ペースト等は加熱後に嫌気環境となる。

 

3類感染症‐少量の菌で発病し、ヒトからヒトへ伝播する。 消化器系感染症起因菌(細菌性赤痢、コレラ、腸チフス、パラチフス、腸管出血性大腸菌)

5類感染症‐感染性胃腸炎(ノロウイルスなど)、小児科での定点把握疾病
 
飲食店が直面する食品安全に関する課題
感染症型食中毒の急増(原材料由来)
感染症型食中毒の急増(人由来)
従来型食中毒
重篤な異物混入
フードテロ
食べ物アレルギー
食品偽装
 
リスク食材の特定
・リスク食材:二枚貝、鶏肉、牛肉、豚他肉類、魚介類(二枚貝以外)、鶏卵
・準リスク食材:野菜
 
ノロウイルス感染症の発生状況
ノロウイルス感染者(数百万人)‐乳幼児、小児の子どもが中心
                     冬季を中心に一年中発生
                     無症状感染者もいる

ノロウイルスの感染経路
 経口感染(食中毒)、接触感染、飛沫感染・塵埃感染
 
腸管出血性大腸菌‐病原性大腸菌のうち、出血性下痢を起こすもの(血清型0157)
過去の原因食品
日本:井戸水、牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステーキ、牛たたき、ローストビーフ、鹿肉、サラダ、カイワレ大根、キャベツ、メロン、白菜漬け、日本そば、シーフードソースなど。
海外:ハンバーガー、ローストビーフ、ミートパイ、アルファルファ、レタス、ホウレンソウ、アップルジュースなど。
症状:感染後、1~10日間の潜伏期間。初期感冒様症状のあと、激しい腹痛と大量の新鮮血を伴う血便。発熱は少ない。重症では溶血性尿毒性症候群を併発し、意識障害に至ることもある。
 
カンピロバクター食中毒
・細菌性食中毒の中で発生件数は最も多い。
・原因食品として鶏肉が最も重要。
・対策としては食肉は調理段階において十分な加熱を行う。
 
サルモネラ
・原因食品は卵・鶏肉に係るものが多いー洋生菓子(プリン・ババロア)、卵料理、鶏刺し、鶏肉、すっぽん料理、生野菜、キャベツ、寿司類
・低温や乾燥に強く、熱には弱い
・予防として、肉や卵は75℃1分以上でよく加熱。卵の生食は必ず生食期間内でヒビの入っていないものにする。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お話をお聞きして、家では出来る限り加熱して、まな板も生肉類や野菜用は分けること。布巾も洗浄の徹底することが出来ることかなと思いました。
江藤さんと懇親会の時にお話していて、生牡蠣のノロウイルスは日本だけでなく海外でも発生していて、基本的に生牡蠣は10月か11月くらいに食べてそれ以外は食べない方がベターとのこと。ちょっとがっかりですが、10月11月は牡蠣を食べよう!とポジティブにとらえることにしました(^_^;)
 
免疫力を高めるようにし、菌に負けない体をキープできるようにしたいものです。