昔、母に
「あなたは感受性が強すぎてかわいそう」
と言われた記憶があります。

感受性が豊かなことはとてもステキなことだけれど
強すぎるがゆえに人一倍傷付きやすい。
人のちょっとした一言や態度に敏感に反応し、
時にボロボロになってしまう私を見て
母は不憫に思ったのでしょう。
学生時代、「感情なんかなければいいのに。」と本気で思ったことがあります。
ロボットのように感情をなくすことを試みたこともあります(笑)

担当している生徒さんや最近出会ったお子さんの中にも
感受性が豊かで、才能もあって、いいところもたくさんたくさんあるのに
ちょっと人と違うところや変わったものの見方があるために否定され
心無い言葉を散々浴びせられ、ボロボロに傷付き
すっかり自分に自信をなくしてしまっている子が何人かいます。
特に、毎日通う学校生活でそれが日常化してしまえば
それは想像以上に苦痛な日々となることでしょう・・・

幸いなことに、その何人かのお母さんたちは
お子さんのことをよく理解し、受けとめ、ちゃんと寄り添っていらっしゃいます。
無理にでも学校に行けとは言わないし
その子のよさを一生懸命本人に伝え、必要なときにはどこへでも出て戦い、
無償の愛を体現していらっしゃいます。

周囲のつらい現実がもし変わらなくても
そうやって自分を理解し受けとめてくれる存在がいると知ることは
その子の生涯を静かに、強く支える根幹となるに違いありません。
そして、感受性が強いからこそ
人のやさしさや愛を、着実に自分の糧としていけるのかもしれません。

健全な自己肯定感さえ育っていれば
成長し大人になっていく過程で
誰にでもいいところとダメなところがあり
できるものとできないものとがあり
自分のよさや価値を認めてくれる相手を選んでつきあっていけばいいのだと
気付くことができるでしょう・・・

今、苦しんでいる子どもたちが
そういう”自分の居場所”を自分で見つけることができるまで
ご家族とともに支えること、そして
支えているご家族の支えとなっていくことも
私たちの目指す大きな役割かなと思っています・・・