以前担当していた生徒さんで
アスペルガータイプの生徒さんがいました。

おしゃべり大好きで発想もユニーク、
頑張り屋さんで心やさしい子です。

ただ、本人も周りも困っていたことがいくつかあります。
その中の一つが
”イライラをコントロールできないこと”でした。

私の授業でも
最初はとても機嫌よく取り組んでいても
例えば計算問題で1問間違ったりすると
自分がミスをしたこと自体が許せなくて、そこから私への暴言が始まります。

「うるせーあっち行け!」
「このやろー!クソばばあ!」
「ケチー!」 (ケチ・・・?)

解き方の説明をしようとしても耳を塞いで聴いてくれません・・・
毎回、自分の心に渦巻く怒りを
どうコントロールしたらいいかわからないような様子でした。

理不尽な怒りをぶつけられて最初は私も戸惑いましたが、
”本人の意図に関係なく、彼の中にある特性がそうさせているのだ”と言い聞かせ、
調子のよさそうな日を見計らって
一緒に「イライラしたときの対処法」を考えることにしました。

イライラ300

①どうしてイライラしているのか静かに伝えよう。
②いやな顔をしよう。
③プンプン!しよう。
④別の部屋に行って文句を言おう。(落ち着いたら戻ってこよう。)
⑤まほうの言葉を言おう。「しょうがないなぁ」「ま、いっかー!」


そのときは驚くほど素直に話を聴いてくれました。
きっと彼自身も、困っていてどうにかしたいと感じていたのだと思います。

それ以降は積極的にこれらを試してくれて
うまくいく日もいかない日もありましたが、
対処法があるのだと知るだけでも
少し本人の中で安心感が生まれたように見えました。

怒りの感情を切り替えることは
私たちだってそんな簡単なことではないのに
彼は小学生ながら
本当によく頑張ってくれていたと思います。

先日お母さんと久しぶりに話す機会がありましたが、
今私立中受験に向けて
とても前向きに、落ち着いて過ごせているとのこと・・・
お母さん、本当に嬉しそうでした。

そこまで成長するには
きっと本人も相当葛藤しながら
一つずつ獲得していったものがあるのでしょう・・・

いつかまたどこかで再会できることを
楽しみにしています・・・