最近、ご両親の意向で
あるお子さんに障害の告知が行われました。

幼少期に自閉症と診断されてから
どのように接し、どう育てていくか
葛藤し悩みながらも
しっかりお子さんを支え続けてきたご両親。

今年度、いよいよ高校受験を迎える歳になり
進路を親子で考えるにあたって
本人とその障害について初めて共有し、
向き合っていくことを決めたのです。

どう伝えるか、どのタイミングで伝えるか
本人の感情の動きをどう受けとめるか
誰にサポートしてもらうか・・・
十分時間をかけて準備し
そして、その日を迎えました。

その子は、最初ショックを受けて泣きじゃくったそうです。
でも、ご両親と話すうちに少しずつ落ち着き
意外とスムーズに受け入れてくれたようです。

ご両親からの報告を受け、その2日後にあった授業では
時間のほとんどをさき、本人とそのことについて
いろいろな話をしました。

生徒さんは、
「最初はショックだったけど、いろいろ思い出していくうちに
小さい頃からの疑問が一気に解決してスッキリした。」
「それにお母さんが、”人より苦手なことはあるけど
それを補う方法を一緒に考えていけばいいんだよ”って言ってたから
うん、じゃあ大丈夫か、って思って。」
と言っていました。たくましいですね。
親子の信頼関係がそこにしっかり築かれていることが
感じられました。

その日を境に、
自閉症だけでなく他の発達障害についても
授業の中でよく質問が出るようになりました。
興味をもって前向きに深く知ろうとしているように見えます。

「今のはもしかしたら、特性からきているのかもしれないね」
「そっかー、じゃあどう考えてどう行動すればいいのかな?」
など、課題に対して具体的に話し合えるようになりました。

告知については、
家族・周囲の受容や心の準備ができているか
本人にとって適切なタイミングか
その後のサポート体制は整っているか
など、慎重に考える必要はありますが、
その上で、告知した方が本人にとっても
家族にとってもいいと思えたなら
きっと次のステップへの第一歩となるのではないでしょうか。

ご両親の心配は尽きませんが
これからは本人と一緒に考えていくことができます。
そして本人も、困ったときに誰かに伝えたり
必要な支援を受けやすくなるのではないかと思います。

今年は受験対策だけでなく、
生徒さんの自己理解のための勉強も合わせて
毎回、盛り沢山の授業になりそうです。