モンブランと言えばイタリアやフランス産の渋皮栗を使った茶色いモンブランが支流ですが、ル・ポワソンでは、秋期間限定で茨城県産の和栗を使ったモンブランを作っています。
わざわざヨーロッパからペースト輸入しなくても、秋になると日本では色々な産地の美味しい栗が手に入ります。
個人的な意見ですが、茶色いマロンペーストは甘味が強い物が多く、味はしっかりしているのですが、いまひとつ栗らしさを感じません。
和栗のペーストは子供の頃に栗を湯がいて半分に切りスプーンでくり抜いて食べた懐かしい味がします。
中はバニラの香るカスタードクリームと乳脂肪の高い生クリーム、マロン味のソフトなロールが土台になっています。
モンブランの土台にはメレンゲを使う事が多いのですが、やさしい味の和栗なので、全体的にソフトでやさしい味に仕上げています
以前、フランスのマルセイユにある、栗の加工工場に訪れたことがあります。
マルセイユといえば、名物料理ブイヤベースがある漁師町として有名ですが、品質の良い栗が取れるスペインとイタリアのちょうど中間に位置しており、場所的に栗の加工には適しているそうです。
日本にも丹波など美味しい栗がたくさんあります、と説明したところ、マルセイユの工場でも何度か日本の栗を試したそうです。
そのまま湯がいて食べるには最高だけど、加工するには柔らかくて型崩れしやすいそうです。
ル・ポワソンの和栗のモンブランは栗本来の風味を生かした日本人好みのモンブランに仕上がっております。