実はね、きのう
街でキミを見かけたんだよ
そらは茜色に変わって
風が銀杏の葉っぱを
舞い散らせてる
道の向こうがわ
キミは佇んでいたね
まわりのひとはみんな
急ぎ足でどこかに向かっているのに
道に迷ったのか
考え事をしていたのか
立ち止まっていたキミは
いつもと全然違う表情だった
切なかったよ
切なくて
どうしようもなくドキドキして
いたたまれなくて
私はずっと見つめていたんだ
キミは気づいていないようだったけど
いつもひとりぼっちだと思っても
きっと
誰かが愛をもって
そばにいて
キミをはげましたり
応援したり、
時々叱ったり
そして
祈っている
だから
不安で
怖くて
寂しくても
ただただ
キミはキミでいればいい
そのままのキミでいい
いてくれるだけでいい
それだけで
私は幸せ
そして
歩いていってね