オーロラ、気球から高解像度で撮影 | 犬の優れた嗅覚

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犬は非常に優れた嗅覚を持っており、人間の嗅覚の数千から数万倍あると言われています。

アメリカ、アラスカ州フェアバンクスで、オーロラの画期的な調査が実施された。気象観測用の気球に高解像度カメラや観測機器を取り付け、大幅なコスト削減を達成したという。

調査の主な目的は、オーロラの発生原因である荷電粒子が地球にどのような影響を与えているかの解明である。気球は観測を低コストで実施するために開発された。

プロジェクトを立ち上げたのは、ロケット技術の開発を手掛けるエイディー・アストラ・ロケット・カンパニー(Ad Astra Rocket Company)社の研究員で、テキサス州にあるヒューストン大学で非常勤講師を務めているベンジャミン・ロングマイヤー(Benjamin Longmier)氏。「高度約3万メートルから撮影しようと考えた。当初から非常に難しい試みだとわかっていたが、技術開発のさまざまなノウハウを駆使してチャレンジした」。

この「プロジェクト・イーサー(Project Aether)」にはエイディー・アストラのほか、装着型高解像度カメラのメーカー、ゴープロ(GoPro)社とテキサスA&M大学も参加した。


目指すは徹底したコスト削減

幻想的な光で人々を魅了するオーロラは、太陽から放出されたプラズマ(超高温の荷電粒子の集まり)が地球磁場に捕捉され、両極へ集まる際に生じる発光現象。北極光、あるいは南極光とも呼ばれる。

極地域の上空に機器を打ち上げて観測する試みは、NASAなど複数の機関が行っている。それをできるだけ低コストで実現するのがロングマイヤー氏のねらいだ。

「NASAの気球は、2トンの観測機材を最高3万メートルに1週間浮かべることができる。だが、開発には多額の費用がかかっている。われわれが目指したのはあらゆる面でのコスト削減だ。高性能だが小型の電子機器を使用したため、NASAの何千分の一というコストで打ち上げることができた」とロングマイヤー氏は語る。

実際、観測機材1台あたり500~1000ドル(約4万~8万円)、気球1個あたり200ドル(約1万6000円)と、コストがかなり抑えられている。


より美しいオーロラの撮影に成功

今回打ち上げた機材についてロングマイヤー氏は、「住宅用の発泡断熱材で内張りした弁当用クーラーボックスのような箱だ。中にはGPS追跡装置や観測機器などが収められている」と話す。重量は平均1.8キロだという。

カメラはゴープロ社の市販製品を使用。独自の改良を施し、長時間露光や、肉眼では通常見ることのできないオーロラの撮影が可能という。

「オーロラに対するカメラの感度を可能な限り上げるため、レンズに装着されていたフィルターを外している。紫外線、可視光線、近赤外線までの全スペクトルを光センサーで検出できる」。

写真や動画は着色加工した画像に変換処理され、オーロラの紫外線部分は青色、赤外線部分は赤色またはピンク色で示された。

処理後の画像についてロングマイヤー氏は、「オーロラはより明るさを増し、光の範囲も上下に広がったように見える」と説明する。

使用した気球は、地上で空気を入れた状態でも直径2.4メートルほどの大きさ。約2時間で高度3万メートル付近に到達し、気圧の低い上空では直径9メートル前後にまで膨張したという。

やがて気球が破裂すると機材はパラシュートで落下。プロジェクトのメンバーが衛星および地上無線によるGPSを使って回収した。

出典:ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト