宮若市の食品メーカー「アルファー」(池田秋美会長)が森林を浸食するなどして地域の“悩みの種”となっている青竹を使い、もち米などの具材を包んだ商品「竹ちまき」を開発、販売に力を入れている。竹筒を開けると、湯気とともに立ち込める竹の香りが食欲をそそる。同社は「今年は四季折々で具材を変えた竹ちまきを作りたい」と意気込む。
宮若市では20年ほど前まで、タケノコの生産が盛んだった。山林にはたくさんの竹が植えられたが、近年は安い中国産のタケノコに太刀打ちできず、関連工場が相次ぎ閉鎖した。繁殖力が高い竹は手入れがされないまま地下茎を延ばし、周辺のスギ林や畑を浸食する竹害が深刻になった。
「竹ちまき」は、企業向けの弁当を製造していた同社会長の池田さん(61)が知人から「この竹、何か使い道はないだろうか」と相談されたのがきっかけ。通常はササの葉で包んでいたちまきを竹筒で包むアイデアが浮かんだ。
地元の竹林から切り出した長さ約25センチの竹筒を使用。もち米のほか豚肉、ギンナン、ニンジンなどを詰め、せいろで蒸し上げる。具材は娘で同社社長の和美さん(31)のアドバイスも参考に、全て九州産にこだわった。商品は真空パックに詰めて出荷し、レンジで温めて竹筒を縦に割れば、熱々のちまきが現れる。
昨年4月から博多駅(福岡市)のコンコースなどで販売し、消費者からは「見た目がよく、竹の香りがいい」など好評を博しているという。当初は1日100本だった製造本数も、現在は同250本に増やした。
「今年は夏はウナギ、秋はクリを具材に入れて季節感を出したい」と和美さん。竹の筒は防腐効果が高く、災害に備えた保存食としても活用できそうだ。
出典:西日本新聞