MT09のインプレだよーん!Master of Torque
機会に恵まれてMT09に乗ってきました。
今回は結構たっぷりワインディングを走りました。
初めて近所を運転させてもらった時の印象は
足つきも抜群で軽くて
広いめのアップライトなハンドルが
取り回しの良さを助長して
がつんと蹴りだされるような3気筒特有の2スト的な二次曲線をえがくパワーカーブ、
強力なブレーキ。
柔らかくて長いストローク感のフロントサスがちょっと気になったけど
トータルでかなり面白いバイクだな!と思いました。
エンジンも新開発なのに結構安いしね。
今回半日かけてワインディングを中心に走るにあたり、
走行に関してはすべてAモードにしてました。
パワーが100%出てる状態のモードです。
前から思うんですけど、スタンダードモードとかレインモードとかって
使う人いるんですかね?
エンジンレスポンスとかが変わったら咄嗟の危険回避時とか危なくありません?
どうしても切り替え式にしたいなら
逆にECUで上を薄くして5分タイマーとかつけて
5分以上使ったらエンジンブローするパワーモードとか
つければいいんじゃないかな。ここ一番用に。
話を戻して。ライディングした感じは、
峠でも軽さ、エンジンのトルク感はいかんなく発揮してくれました。
小僧区間みたいなところはまさにFUNトウRIDEなエンジンフィールです。
ただ、市街地で感じた以上にフロントサスの柔らかさが浮き彫りになって
ブレーキ、及び加速時のバイクの、主にフロントサスの伸縮による
前後の姿勢変化がペースを上げる際の足かせになってる感じがしました。
パワフルなエンジンを積んだロードスポーツバイクに
フロントサスだけモタードとかオフのものを移植したような感じなのです。
良くできたサスなのでコーナー中はそこそこ落ち着いてるんですけど
ギャップを踏むと柔らかいフロントが一瞬遅れて
モヤン!と動くような何とも言えないふわふわ感があるのです。
それに引き換えリヤサスはごく普通。
というかフロントサスが動きすぎてリヤの動きに関しては
おれ、わかんないっす。
と思いました。
もし、ワインディングを本気で愉しみたいのなら
フロントサスはかっちりしたものにモディファイ
する必要があるでしょう。
そうなると多分フロントに合わせてリヤサスも、
となると思います。
しかしフレーム自体がそのかっちりした足回りに
耐えうる剛性を持ち合わせているのか?
この辺はお金はかかるけどやってみなけりゃわかりませんね。
シート高が何センチなのかデータ的なものは知りませんが
着座位置は低いです。
跨ってステップに足を置いた感じは
結構バックステップ気味なのですが、
ステップ自体の地上高が低いのか、
もしくは柔らかいサスにGがかかった時
最低地上高が大きく落ちるのか、どちらが原因かわかりませんが
コーナー中に非常にしばしば足を路面に擦ってしまうんです。
私の大事なダイネーゼの3万円のスニーカーを
何度か路面に擦りつけてしまいました。
これは普通ならバックステップ付ければ解決できる
と思うでしょ?
ところがMT09はシートが低いので
シートとステップの位置関係はかなり近くて
先ほども書いたようにもともと膝の曲がりの強い
バックスステップポジションなのです。
なのでこれ以上ステップを高い位置に移動するとシート位置も上げないと
人によってはきつくなると思います。
最近のストファイによく使われている
ハンドルポスト付近が太いテーパー構造のパイプハンドルは
アップライトで肩幅よりちょい広めのポジションで
オフ車のそれが一番近いです。
ただ、タンクがオフ車ほど短くないので
オフ車のハンドルをつけたネイキッドみたいな感じかな。
これがバックステップ気味の足もととのコラボで
独特のポジションが完成されるのです。
このハンドルなので
柔らかくて長い脚を生かしてイン側の足を出して
モタードっぽい姿勢でコーナーしようとしても
タンクの遠さからハンドルを胸側に引き寄せられず、
かといってロードっぽく腰を落とすと
広いハンドル幅のおかげでアウト側の肘が伸びきってしまい
どっち付かずでもやもやを抱いてコーナーリングする事になっていまいます。
操作面で気になったのは
ホーン位置が悪すぎる。
製作者の悪意すら感じるくらいウインカーと近いのです。
っていうか、ウインカー右半分とかぶってるんです。
なのでウインカー操作、特にキャンセル中にホーン押しちゃうんですよね。
あ、しまった、と思って押し直したのにさらにまた押して、ピ!ピッピーーー
なんて事が何回もあって
しまいには
はい、ホーン鳴りました
鳴りましたけど、何か?
みたいに開き直った境地に達しました。
もしこのバイク、MT09を私平川が買うのか?
と聞かれたら、
買いません。
高速を使ってツーリングに行ってワインディングを楽しむ
というバイクライフを送ろうと思うなら
モディファイしないといけない事が多すぎるかな。
なら違うバイク買おうかなって思っちゃう。
では、MT09はどんなバイク?って聞かれたら
エキサイティングで良いバイク。一度乗ってみな、
と思います。
乗ってて思ったんですけど、
このバイクは、あれだ、
V-MAXに似てる。
現行じゃなくて初代のね。
どういう事かというと、
V-MAXって6千回転以上マニホールド連結して
ワンシリンダーツーキャブにしてガス増やしてパワー出したりしてるでしょ?
で、その機構にあたかも過給機っぽい呼び名の”Vブースト”なんて。
で、そのVブースト域に入るとそこから二段階に加速を初めて
結構な加速Gを味あわせてくれるじじゃないすか。
でもいざ当時の初代水冷GSX-Rなんかとヨーイドンすると
笑っちゃうくらい簡単に置いていかれたりする。
V-MAXの魅力は速い事じゃなくて、速そうな事だと思うんです。
たしかに馬力はあるんだけど実はフレーム強度が足りてなくて
加速時よれるフレームやシャフトドライブがゆえアクセル開けると
一瞬ケツを上げてから進んでいく感じとか
ハンドルポジションやメーターの位置関係から
伏せられないので急加速すると頭を置いていかれる感じになるとか、
その辺の恐怖感もろもろ含めての演出がV-MAXの魅力だと思うんです。
両サイドのパワーバルジだってめっちゃ空気導入しそうな感じですけど
本当は電装系が入ったはめ殺しだったりね。
でもそんなV-MAXに乗りたくて大型取る人がたくさんいるくらい
人気がある。私を含めね。
佇まい、スピリッツ込み込みのバイク。
峠やサーキットを走るのにV-MAXを選ぶかと聞かれればNoですけど
どんなバイク?って聞かれたら
エキサイティングで良いバイク。一度乗ってみな、
やはりこう言っちゃうと思います。
こんなバイクってそうそう無いでしょ。
MT09も中低速のピックアップがすさまじく良い3気筒と
ふわふわのフロントからくる前後のピッチング、
軽い車重、低いシートがゆえの軽快な取り回し。
これらの演出をすべて込みで楽しむバイクなのだと思いました。
音叉マーク好きな人なら、買いかな。





