孤高の職人
6月終わりました。
自営は月が越せるとほっとします。
6月はなんか最初から最後まで仕事頑張っちゃいました。
LDFSはレザーとデニムを扱うという性質上、
夏忙しそうなTUBEと逆を行く商売なのですが、
こんな時こそ頑張ってみました。
えらいよ、俺。
さて、そんな逆TUBEなLDFSは
革ジャンやジーンズのオーダー時に、刺繍を入れて欲しい、
というご注文も時々お受けします。
特に革に刺繍する場合、刺繍針で切り取り線のような効果が出て
強度が落ちてしまうのであまりお勧めしませんが、
薄い革であれば革に直接刺繍する事も可能なのです。
ところが、
厚みがあるものの場合、
細く繊細な刺繍針が折れてしまうのです。
では、どうするか。
台座に刺繍でワッペンのような構造のものを作り、
それを革に縫いつける。
という方法を取ります。
提携させていただいている刺繍業者さんがいるのですが、
その中でも素晴らしい技術を御持ちなのが
聖地、中野ブロードウェイにあるアートシシュウさん。
ここの大将はすごいです。
有名バイクチームのカンバンも多数手がけていますし、
過去に少年週刊誌の表紙を全て刺繍で再現する、
というお仕事も拝見しましたが圧巻でした。
それもCADで型を起こしてコンピューターで刺繍するのと違い
全部手振り(っていうんですか?)刺繍です。
で、今回うちがご注文を受け依頼したのが
屏風画の風神雷神図の風神様。
重要文化財のこんな繊細な線が出るのか?と思いますが、
過去のアートシシュウさんの仕事を知る身としては
期待せずにはおれませんがな。
依頼してしばらくして下書きがメールされてきて最終的に打合せ。
そして数週間後完成の一報を受け、自転車でブロードウェイへ!
出来てました。
ため息が出る程の出来栄え。
さすが孤高の職人。
業種は違えどあこがれの職人さんです。
ここで紹介しようと思い、大将を撮影させてもらいました。
突然の撮影でひきつった表情ですが、
ちょっと緊張させてしまいましたね、すみませんでした。
いつもは物腰の柔らかい紳士な御方です。
やはり刺繍は中野ブロードウェイのアートシシュウ、
で、レザーはLDFSという事で。
宜しくお願い致します。



