夏祭りが、「戻ってきた」

——2023年8月。

校内美化活動の少し前。

小学校では、地域の夏祭りが開催された。

前年までは、コロナ禍の影響で“花火の打ち上げのみ”。

人が集まる祭り自体は中止となっていた。

でも、この年は違った。

感染症対策の緩和によって、ついに“祭りそのもの”が復活したのだ。

まずは、1週間前の準備から

夏祭りは、当日だけでは成り立たない。

開催1週間前には、櫓(やぐら)や提灯の設営準備が行われた。

もちろん、PTAだけで進めるわけではない。

地域の人たちも一緒になって準備を進めていく。

こういう時、

「地域の祭りなんだな」

というのを改めて感じる。

提灯は、“本職”が仕切る

ちなみに、提灯は昔ながらのロウソクではない。

すべて電気配線。

だから設営時には、本職の人が指示を出しながら進めてくれた。

配線の順番。

安全確認。

固定方法。

見ていると、

「こういう人たちがいるから成り立っているんだな」

と分かる。

地域行事というのは、本当にいろいろな人の力で支えられている。

PTA側は、「ゲームコーナー担当」

そして迎えた祭り当日。

PTA側の役割は、地域の人たちと一緒にゲームスペースを担当することだった。

射的。

輪投げ。

その他いろいろ。

一方で、飲食系の露店は地域の方々が担当していた。

完全に役割分担されている感じだった。

自分の役割は、「人の配置」

そして、自分の仕事はというと——。

参加してくれるPTAメンバーの時間割り振り。

つまり、シフト管理だった。

誰がどの時間帯にどこへ入るか。

休憩をどう回すか。

混雑時にどう動くか。

そういったことを事前にスケジュール化して、本番へ臨んだ。

でも、現場は予定通りにはいかない

もちろん、実際に始まると計画通りにはいかない。

ゲームコーナーによって、

めちゃくちゃ並ぶ場所。

そうでもない場所。

かなり差が出た。

だから、その場その場で人を動かす。

「今、そっち余裕あります?」
「こっち並び始めたので一人回してください」

そんな感じで、臨機応変に配置変更をしていった。

「自分は休憩なし」で組んだ結果

ちなみに、最初に立てたスケジュールでは、

“他のメンバーはどこかで休憩を取れるようにする”

という形にしていた。

その代わり、自分は休憩なし。

……とはいえ。

内心では、

「まあ、どこかで少しくらい休めるタイミングあるだろう」

くらいには思っていた。

——甘かった

実際には。

そんな時間、まったく無かった。

常にどこかで対応が発生する。

人を動かす。

状況を見る。

調整する。

気付けば、ずっと動き回っていた。

でも不思議と、嫌な疲れ方ではなかった。

気付けば、あっという間に終わっていた

むしろ、動き続けていたからこそ時間が過ぎるのも早かった。

気付けば、祭りは終了。

終わった瞬間には、

「ああ、やり切ったな」

という感覚があった。

裏方だから見える景色

そして何より。

子供たちが楽しそうに遊んでいる姿。

盆踊りを踊っている様子。

それを見ていると、改めて思った。

——裏方も、悪くない。

表に立って目立つわけではない。

でも、誰かが準備して、支えて、動いているからこそ、祭りは成り立つ。

そんなことを、夏の夜の賑わいの中でしみじみ感じていた。