初めて知った、「PTA」という空気感

——2022年3月。

初めてのPTAの集まりの日。

開催は平日の夜だった。

開始時間に間に合わせるには、仕事を定時で切り上げて急いで向かわなければならない。
いわゆる“定時ダッシュ”で、なんとかギリギリ間に合うくらいだった。

正直、この時点ではまだ軽く考えていた。

「ちょっとした顔合わせみたいなものだろう」

そんな感覚だったと思う。

教室に入った瞬間、感じた違和感

指定された教室を探しながら学校の中を歩く。

そして、教室の前に着いた時、少し驚いた。

——もう、かなり人が集まっていたのだ。

その瞬間、なんとも言えない“違和感”を覚えたのを今でも覚えている。

教室の中には、校長先生と教頭先生。

さらに、多くの保護者の姿があった。

今改めて思い返すと、人数は20人弱くらいだったと思う。

「ただの行事のお手伝い」

そんなイメージだった自分にとって、その光景は少し意外だった。

こんなにも多くの人が関わっているものなのか。

PTAって、思っていたより大きな組織なのかもしれない——。

そんなことを、ぼんやり考えていた。

「PTAのことはよく分かりませんが…」

集まりは、まず自己紹介から始まった。

順番に名前を名乗り、子供の学年や簡単な挨拶をしていく。

正直、自分が何を話したのかはあまり覚えていない。

ただ、一つだけ記憶に残っている言葉がある。

「PTAのことは、よく分かりませんが……」

たしか、そんな前置きをした。

今思えば、その言葉には本音がそのまま出ていた気がする。

本当に、何も知らなかったのだ。

「委員会」という言葉の重み

自己紹介が終わると、いよいよ“総務委員会”が始まった。

——委員会。

その言葉を聞いた時、少し身構えた。

学校で聞く“委員会”とは違う。

何というか、もっとちゃんとしたものに感じたのだ。

話し合いの雰囲気も、思っていたよりずっと真面目だった。

そこで初めて、頭の中にある考えが浮かんだ。

「あれ……もしかして、PTAって結構大変なものなんじゃないか?」

まだ、この時は“気付き始めた”程度だった。

でも、自分が思っていた世界とは違う。

そんな空気だけは、確かに感じ始めていた。