集団的自衛権を違憲とする木村草太氏の言論をまとめたいのだけど、平日は国会の議論を整理しておく方が良いかなと判断。
自民党の三原じゅん子さんは、安保法制の審議中継視聴率を気にしてらっしゃるけど…。
http://ameblo.jp/juncomihara/entry-12056111425.html#main
国会中継は、いちいち直接見ないよ。(*´Д`)
もちろん見れる人は見るのだろうけど、普通は時間的に無理。
出来るとすれば、報道を基に論点を掴むくらいかと思います。
ただし、ちょことニュースを見た程度では、論点も掴めないかもしれない。
安保法制は、話が多岐に渡りすぎている…。
ということで以下、29日の参議院審議&報道。
加えて、議員さんの発信を見て印象に残ったものを残しておきます。
①
総理が 「南シナ海に対応する」 と見解を修正
次世代の党の和田政宗氏のブログ
http://ameblo.jp/wada-masamune/entry-12056084980.html
これは、わりと大きいと思います。
役立たずで時代遅れの右翼。
しかも言論弾圧に加担する有害政党と軽蔑してた次世代党が、久々に仕事をしました。
いやまぁ 自公の安保法制でホンマに南シナに行ってええんかいな…という疑問はあるんですけどね。(*´Д`)
しかも想定が中国が機雷を撒いた場合。
そうなったら行けるかもね、という話。
(ホルムズの図式を、無理矢理に南シナに当てはめた感じ…)
今までの公式見解で 「南シナの面倒事は迂回すりゃいいから想定外」 と言ってたのは何だったのだと、今後、必ず共産などが突っ込んでくる気もします。
そういう揚げ足取りが予測されるのは置くとして、安保法制で南シナに行くのはちょっと無理じゃね?という素朴な疑問も置くとして、 「中国にふっかけて抑止力を期待する」 という一点に於いて、この使えるのか使えないのか不明な答弁を私は評価します。
国民にむかって 「本当の問題は、南シナなんだぜ」 と示すことは、いくら安保法制がポンコツで修正不可避だとしても、問題意識の共有として必要かと思われます。
このやり取り。
朝日は3面4面で記しています。
首相の意見に修正があったことも含めて。
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11888370.html
他紙は…。
産経、東京は見てないので何とも言えません。
(産経はマッチョ思想なので、おそらく書いてるはず)
読売や毎日は、触れても無かった気がする…。
それどころか、日経や神奈川を見てるとむしろ 「ホルムズは想定外」 と以前の見解を踏襲したように書いちゃってます。
(総理は今まで通りの基本的な姿勢を示したうえで、修正して新たな見解を述べてるわけだが)
これは、アカンでしょ。(*´Д`)
記事を追うほうが国会中継を直接見るよりかは早いのだけど、それでも数紙は見比べないと抜け落ちやミスリードも多い。
②
中国の名指し 外交上不適切
民主枝野氏が批判
時事通信の記事か。(私は日経でのみ確認)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150729-00000115-jij-pol
私は民主だからとか、枝野氏だからとかで全否定する気はありませんが、この枝野氏の言い様には 「やかましいわタコ」 と思います。
揚げ足取りにも、ほどがある。
③
11法案一括審議ではなく 3つか4つに分類してはどうか
元気会 松田公太氏ブログ (2つ目のところ)
http://ameblo.jp/koutamatsuda/entry-12056151411.html
松田氏の言はもっとも。
分けろよ。と思います。
どーせ、まとめて通すことが目的なんだから聞かないでしょうけど…。
こそっ と集団的自衛権のフルスペックが使えるようにしたいんでしょう。
だから国民も納得しないし、左派メディアや左派デモに正当性が付与されてるわけだけど。
ところで、松田氏は5つのことを報告してるわけですが、各紙で記事化されていたのは2の一括審議ばかり、3の支持率についても少しだけ。
4の事後承認の議論とか、滅茶苦茶大事だと思うのだけど…それはスルーなのかよマスコミは。
④
中谷防衛相、不正武器使用に罰則なし認める
TBS映像ニュース
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2551331.html
安全保障関連法案は自衛隊員の武器の使用範囲をこれまでより広げる内容を含んでいますが、中谷防衛大臣は29日の国会で海外に派遣された自衛隊員が武器を不正に使っても適用する罰則がないことを認めました。
「PKOでもどこでも、邦人救出の時でも、武器の使い方を法律に書いてある使い方と全然違う使い方しても、国外でやったときは法律上、何の罰則もないってことでいいんですね」(無所属 水野賢一参院議員)
「武器の不正使用につきましては国外犯処罰規定がないために、国外で行われた行為については罰則の適用がございません」 (中谷元 防衛相)
さらに無所属の水野議員が「海外で自衛隊が勝手に武器を使用したら思わぬ戦争に発展してしまう。勝手に武器を使用しても何の罪に問われないというのは、いいのか」と質したのに対し、中谷防衛大臣は「自衛隊法の罰則のあり方等については、今般の法制とは別途不断の検討を行っていくべきものと考えている」と答弁しました。
水野氏が「欠陥があるならこれ以上審議できない」と法案を撤回して出し直すよう求めたのに対し、安倍総理は罰則を設けていないことを認めた上で「この法制そのものが問題だということは私はひと言も申し上げていない」と述べました。(29日18:17)
引用終了
どの新聞でも取り上げていたけれど、特に地方紙と毎日新聞が大きく扱ってました。
自衛隊の武器使用に関する必要な法整備が整う前に、勇み足で安保法制の議論が進んでいる事に対する懸念は今までも識者から指摘されていました。
与党はこの懸念をカバーする前に国会で野党に突っ込まれた形。これは失点でしょう。
⑤
安保関連法案、“他国軍の支援”海自内部資料明らかに
またTBS映像ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150729-00000048-jnn-pol
共産党が、与党の痛いところを責めてますね…。
⑥
維新案と集団的自衛権
日経新聞4面より
維新の片山虎之助氏
維新の党は衆院に対案を出したが5時間しか審議してない。強行採決は困る。
なるほどという意見があれば修正するか
首相
政府案がベストだと考えているが、協議で合意が得られれば我々は当然真摯に対応したい。
虎さん
集団的自衛権に基づく武力行使について、維新の案は日本が条約を結んだ軍隊が攻撃を受けた時に限る、日本周辺に限るなど明白な歯止めがある
首相
条約締結国は米国だけだが、オーストラリアとも協力が進んでいる。様々なことが起こりうるので(地理的制約は設けず)事態に着目すべきとした。
引用終了
これは…。(汗)
やっぱり自公案は歯止めが無さすぎて、ちょっとヤバイんじゃないかと思います。
オーストラリアと組むことは良いと思うし、集団的自衛権も(改憲すれば)分かります。
でも、協力関係のある国を助けるために集団的自衛権がOKって…。
限定的でも何でもなく、フルスペックと言ってるも同じじゃない?
現状でこれは、マズイ気がする。
⑦
ホルムズ海峡に関する議論
同じく維新の片山虎さんの質疑
毎日新聞より
http://mainichi.jp/select/news/20150730k0000m010140000c.html
一部抜粋
維新の党の片山虎之助氏が「ホルムズ海峡での機雷掃海があるから分かりにくい。(法案から)外せば国民は理解するのでは」と指摘したのに対して答えた。
日本周辺の有事で集団的自衛権を行使することに関して、首相は「可能な限り国会の事前承認を追求したい」と答弁した。
一方、ホルムズ海峡の機雷除去は日本への攻撃発生が予測されず、時間的な余裕もあることを踏まえ「基本的に国会の事前承認を求める」と答えたが、事後承認も排除しなかった。
引用終了
ほんと、やたらとホルムズにこだわるなぁ…。(*´Д`)
この議論を見てると結局
「自民党はホルムズ事例で集団的自衛権を 「幅広く」 認める方便にしたいだけ」
との各方面からの指摘は正しいと思います…。
(ホルムズに関する批判は、前回の日記を参照)
http://ameblo.jp/lcsfelix/entry-12056025030.html
こういう詐術的なやり方は、国民に見透かされるので良くないと思うんだけどね…。
⑧
「戦争」の定義論
朝日新聞より
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11888437.html
何をもって「戦争」と呼ぶか――。安全保障関連法案を審議中の参院特別委員会で安倍晋三首相は国連憲章を挙げ、「戦争法案」と呼ぶ野党に反論した。一方、野党は集団的自衛権の行使を「戦争参加」そのものと断じる。法律上の定義か、あくまで実態か。
「『戦争に参加する』という表現は、違法行為を我が国が行っていると誤解されかねない、極めて不適切な表現だ」。首相は29日、参院特別委で「戦争法案」との批判に反論した。
首相が根拠に挙げたのは「国連憲章」だ。事実上、戦争を違法だとする条文を設ける一方、安全保障理事会が集団安全保障措置を決定するまでの間、加盟国の個別的、集団的自衛権を「固有の権利」と認める。首相は「国連憲章」違法とされる戦争とは明確に区別されている」と答えた。
だが野党の見方は違う。民主党の福山哲郎幹事長代理は28日の特別委で「集団的自衛権の行使は戦争に参加することだ」。日本と密接な関係がある国が戦争中で、それにより日本の存立が脅かされる危機がある場合、集団的自衛権で武力行使すれば、国連憲章の考え方は別にして、実態は戦争参加と同じだというわけだ。横畠裕介内閣法制局長官は「戦争ではない。あくまで自衛の措置にとどまる」と答えたが、概念上の「戦争」と、一般的な「戦争」とで認識が異なっている。
国連憲章が認めない違法な戦争に日本が加担する可能性もある。2003年のイラク戦争では、米国は湾岸戦争直前の1990年の安保理決議などを根拠に開戦。仏、独などが反対し、当時のアナン国連事務総長は04年、「国連憲章上から違法」と指摘した。だが、自衛隊はクウェートを拠点にバグダッドへ米兵や物資を輸送するなど後方支援を行った。社民党の吉田忠智党首は29日の特別委で「米国の対テロ戦争にお付き合いした」と指摘した。(石松恒)
引用終了
この議論は、なんだか不毛感があります。
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話を追うだけでも大変。
理解を得られるのは、もっと難しい。
しかも、自民党はヘマが多い。
少し柔軟に対応しないと、強硬な姿勢が目立つとドツボでしょうよ。