nippon.comより、川島真さんの言。
http://www.nippon.com/ja/people/e00074/
一部抜粋
特に慰安婦問題は、歴史をめぐる問題というだけでなく、人権問題を含んでいて、世界の普遍的な価値に反する問題として捉えられがちです。つまり、中韓に絞った問題ではなくて、欧米全体を敵に回しかねない案件ですので、この問題については特別な意味があるとして、日本として主張すべきことを主張して、対応、処理をすべきだと思っています。まずその大原則を認識すべきです。無論、多くの誤解や事実誤認があるので、それはおおいに正すべきです。
安倍談話は、もしあるとすれば村山談話と河野談話を否定せず、それを継承することを前提にして、新たに出すことになるだろうと思います。この2つの談話の継承は、すでに政府も明言しているので、それは変えられないでしょう。ただ、危惧するのは、その時、村山談話や河野談話の上にラップするような新しい談話をつくって、それらの談話と矛盾があるような印象を内外に与える可能性です。談話を継承すると言っておきながら、それとは異なる印象を与えるものを出せば、さまざまな解釈の余地を与えてしまうわけです。繰り返しですけれど、あくまでも中韓に対抗するのではなく、世界の普遍的な価値に反さないようにやらないと、中韓への反論になっているが、ワシントン、ヨーロッパその他敵に回すという事態を引き起こす可能性があります。
無論、この際、欧米における誤解を背景にした、過度にリベラルな言説におもねる必要はありません。歴史としての「事実」を究明し、発信することと同時に、現在の人権問題の側面から対応するということの二面対策が必要なのです。
あくまでも普遍的な価値観においては、アメリカ、ヨーロッパを含めてちゃんと、日本は和解をしてきた、こうした問題を適切に処理している、という姿を示すような談話であって、その上で、中国や韓国の言っている話にもちゃんと反論になっているというものであることが望ましいです。また、日本は中韓に対して、ずっと敵対したわけではなくて、ご存じのように金大中氏や温家宝氏は、日本の取り組みに対して肯定的な評価をしてきたわけですから、そのことを踏まえながら、日本のやってきたこと、それに対して中韓からも評価を得てきたことも、ちゃんと談話の中に組み込んで、日本はずっとこの問題にとり組んできたとうことを示す談話になることが望ましいと思っています。
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事実に基づかない過剰な日本叩きになっている面については、世界に向けて発信したほうが好ましいのではないかと思います。
もちろん上の記事のように、下手に中韓とバッシング合戦をやりあって、欧米に見放されるような状況は避けながら…。
ネトウヨさんが言いがちな過激路線は、この点がガッツリ落ちてたりします。
ひたすら相手を落とすことばかり言えば、自分達の立場が良くなる的な、もの凄く浅い考え。
実際は、かなり印象を悪くしてると思う。
国内の論争に於いては右派の、海外に於いては日本の株を下げてる。
朝日新聞の捏造が暴かれただけで全てがひっくり返る問題でないことは指摘されていますので、その点を踏まえて、正すべきは正しながら、しかし暴論に走らず、世界に通用する談話を出してほしいと思います。