『向田邦子』(文藝別冊)

数年おきにやってくる私の中の「向田邦子ブーム」
20代、30代と向田作品を読んできた
20代の時は「なんてつまらないんだろう」って思った(笑)
日常に起こることしか書かれてないから・・・
30代の時は、なんとかそれなりに分かった気になっていた

40代の今読むと「痛い」・・・
チクチクと胸を刺す
「あぁぁなんて自分は幼かったんだろう」ってことに気づかされる
その幼い言動を舞い戻って消してしまいたくなる
何もない日常だと思っている日々が、実はとても愛おしいものだと
ちょっと他の作家とは違う視点で教えてくれる

1981年の夏に飛行機事故で帰らぬ人になってしまった向田さん・・・
御存命だったら、80歳代・・・
「もし」はないのは分かってるけど、もし御存命だったら、どんな作品が
この世に出ていたんだろう・・・

ちょっと諦めていた「向田邦子全集」、買ってみたくなりました