『夜と霧』(著:ヴィクトル・E・フランクル 訳:池田香代子)

「夜と霧」、先生からお勧めされなかったら手に取ることもなかっただろう一冊
霜山氏の旧訳と池田氏の新訳で迷って読みやすい方にした

著者の名前を見てもピンとこない私はカウンセラー失格かも(苦笑)
著者のフランクルは実存分析の提唱者である

実存分析とは何ぞやというのが他の理論と一緒にテキストには書かれてある
もちろん勉強した
でも割いてあるページが少ないから、そんなに大事な理論じゃないんだろうって思っていた・・・
書かれてあることは「ふんふん、なるほどね」って思うけど、ストンとは落ちてこなかった
だから試験が終わったらきれいに忘れた

でもこの本を読んでから改めてテキストの実存分析のページを読むと痛く感じる
「こういうことか」って突き付けられる

人間は意味を求め、その責任において自由に選択し、みずからの生き方を決定する存在

淡々と本当に淡々とナチ強制収容所での著者の経験が書かれている
生きるって何だろう?自由って何だろう?

「理論」って紙の上や頭の中のものじゃないんだな(当たり前だけど)
そのことに気付かせたもらった一冊になりました