サヨナライツカ』(著:辻仁成)

映画が公開された時、観に行くつもりでいたのに結局行かなかった
ちょっと不評な噂もあったから・・・

だいたい小説を映画化したものって「ハズレ」てしまうことが多いと思う
「あぁぁ残念・・・」ってね
それは仕方ない、人それぞれの思いがあるから、どうしてもそれとはズレてしまって
いるんだろうしね

もう映画の宣伝で中山美穂さん、西島秀俊さん、石田ゆりこさんのシーンを観てしまってたから
沓子=中山美穂だったし、豊=西島秀俊、光子=石田ゆりこですっかりイメージができあがって
しまっていた・・・
それがちょっと悔やまれるかな・・・なんの情報もなしにこの小説を読んだら、私の中でどんな
沓子が出てくるのか知りたかったな


読み終わっての感想・・・

「男は(豊)はずるい・・・」

結局、それかぁぁってガクンときた
二人が別れてからの25年、お互いを胸の内で思いあってる
神様の偶然でタイで再開する二人・・・
きれいな小説だと思うんだけど、だけどね・・・

やっぱり男性が書いたから、どうしても男性目線なのか
私は女性として沓子の気持ちの部分をもっと丁寧に描写して欲しかったなって思う
沓子だったら、やっぱり最期まで手紙は出さないのかも知れないなとかね・・・
出すとしても自分が亡くなった後とかね・・・

ちょっと個人的には沓子の気持ちにしっくりこなかったのでございます・・・