シークレット・サンシャイン」(2007年韓国映画)

邦題は「シークレット・サンシャイン」だけど本当は「密陽」(ミリャン)
実際に韓国にある地名です
映画の最初のほうで、この地名・密陽について主人公のシネが語ります
「秘密の密に陽射しの陽、秘密の陽射し・・・素敵でしょ」と・・・
(だから邦題が「シークレット・サンシャイン」なのか・・・)

もうただただ主人公シネを演じたチョン・ドヨンの演技力に圧倒され続けました
2005年の「ユア・マイ・サンシャイン」でも、圧倒されたけど今回もです
慟哭の演技で、こんなに胸を締め付けることができる女優さんも少ないと思う

愛する息子ジュンが殺されたシネは救いを神に求めるようになる
神を信じきってるシネを観た時「ウソでしょ・・・」って思ってしまったけど、
殺人犯に会いに刑務所に行った後のシネを観て「人間やっぱりそうだよね」って
妙に安心してしまった

本当に愛するものを奪われた時、どんなに神を信じていたって相手を許すことなんか
そうそうできるもんじゃないよねって・・・
「許す」って行為は一番きっと難しいことだと思うんだ
「許せば楽になれる」とか言うけど、そうかも知れないけどそんな簡単なことじゃない
何年たっても、ふと思い出してまた許せなくなったりするもんじゃないのかな?

ジョン・チャン役のソン・ガンホがシネにとっての「陽射し」って意味を込めた映画
だと思うんだけど、私はなんかあんまり今回はソン・ガンホに視線がいかなかったなぁ~
あれだけの大物俳優さんですが、大物だからなのか、その存在感を感じさせないくらいの
不器用な田舎の行き遅れてしまったおじさんって感じでした(笑)

もう1回、「陽射し」の意味を考えながらレンタル返却前に観てみたいと思います