長年の観察から見えた「我が家のクラピアの謎」
長い間クラピアの情報を発信し、全国各地のクラピアの様子を拝見する機会も多いので、時々我が家のクラピアと比較することがあります。
その中で、ふと気づくことがあるんです。「うちのクラピアって、他のクラピアより冬枯れしないよね?」と。
ここは寒い地方(岩手の盛岡)にあるにもかかわらず、周りの皆さんのクラピアよりも、圧倒的に緑を保っている期間が長いんです。
もちろん、肥料の量や植栽環境も起因するので、一概に気温の高低だけで語れないところもありますが、総じて冬枯れの期間が短いのは事実です。
🥶 メーカーが定める「育たない寒い地域」とは?
クラピアの特性を理解するために、改めてメーカーが定める「育たない寒い地域」の基準を確認してみましょう。
メーカー(クラピア育て隊Q&A)によると、以下の地域は冬枯れが激しく生育が難しいとされています。
> 冬の最低気温がマイナス10度を下回る
> 北海道や東北地方の内陸部、標高1,000mを超える高地
出典:クラピア育て隊Q&A https://kurapiajapan.com/faq/faq01/#faq02-04
我が家の環境はこれに該当する、あるいは近いにもかかわらず、なぜ冬枯れの期間が短いのか?その鍵となるのが、植物に備わる「低温順化(ていおんじゅんか)」という機能です。
🌱 低温順化とは?植物の驚くべき耐寒機能
水は0℃以下になると凍りますが、クラピアなどの植物がマイナス10℃まで耐えられるのは、この低温順化という生理的変化のおかげです。
低温にさらされると、植物の細胞内で、糖やプロリンなどの浸透圧調節物質が蓄積されたり、細胞壁や細胞膜の組成が変化したりします。これにより、細胞内の水が凍るのを防ぎ、自ら耐凍性を獲得するのです。
そして、この低温順化は繰り返すことによってさらに強化されることが分かっています。つまり、寒い地方で何年も越冬を繰り返したクラピアは、低温順化の機能がより発達し、元々持っている耐寒温度以下でも生育が可能になると考えられるのです。
クラピアを常緑にする一年越しの実験を再開!
🧪 更なる「耐寒品種」確立への挑戦!
まさに、この「越冬を繰り返すことで、寒さに耐えれるようになる」という低温順化の可能性こそが、我が家のクラピアの冬枯れ期間が短い理由だと考えています。
そこで私は、この耐寒性をさらに引き出し、クラピアの常緑期間を延ばすための実験を再開しました。
この実験について、詳しくご紹介している動画があります。「肥料の濃度や種類」を変えることで、クラピアがどう変化するのかを検証しています。ぜひ、こちらもご覧ください!
クラピアを常緑にする一年越しの実験を再開! URL → http://www.youtube.com/watch?v=HpXEs74X99s
この実験を繰り返すことで、寒さに極めて強いクラピアを我が家で確立し、寒い地方にお住まいの方にも、より安心して育てていただける情報を提供したいと思っています。続報にご期待ください!




