最近の医療改悪には目を疑うモノが多すぎる。

4月から処方箋に変化があることを国民のみなさんは知っているのだろうか。

そう「ジェネリック薬品」の問題である。
以前はよく「ぞろ品」と呼ばれていた「後発品」が、それが日の目を見るようになったわけだ。
後発品のメリットは単的に言えば価格が押さえられ、いわゆる「安い」ということだけである。
表向きはその成分や、効能に関しては先発品(オリジナル)と変わらない、遜色ないということになっている。
しかし、実際の医療現場では明らかに差の出てくるところは多々ある。
内科においては目立って違いの見られないジェネリックも多いようだが、こと、皮膚科に関する薬に関しては、その効果たるや明らかに差が出るモノが多いという。ひどい場合には症状の悪化が見られることもあるという。そのような薬を厚労省はどんどん使いなさい、使えば医療費の節減にもなりますから、などと無責任なことをいっている。
あと、私たち外科医がよく使う湿布。これもとても怖い。
先日調剤薬局に聞いてみたが、やはりよっぽど患者からの要望や、在庫が無いときでないと、ジェネリックにはとても変える気にはならない、とのことであった。

これまでは、医者の処方箋には「ジェネリック変える事を許可する」というところにチェックを入れない限りは、先発品が処方されていたわけであるが、4月からは、「ジェネリックに変えることを許可しない」というところにチェックが入っていない限り、その効果の今ひとつ信用できないジェネリックに、薬局の方で勝手に変えることができるようになる。患者はジェネリックの効果は先発品と同じであるとしんじて、安いモノを求めるのは当たり前であろう。
そして、変えた事による副作用や、あるいは症状が悪化したりした場合の責任は、医師がとることになるという。もし状態が悪化したら誰だって医者に文句を言うであろう。
厚労省は高見の見物か?。

私はジェネリックの処方は認めないつもりでいる。
どうしてもジェネリックを希望される患者様には、申し訳ないが自己責任でジェネリックに変更することを確認頂き、カルテに書き留めるつもりでいる。
病院と言うところは、小さな社会である。
その社会をまとめるのは、院長、理事長と名の付く人であろう。

経営についても長けていないとイケナイ。
人望も必要であろう。
そして、人を育てると言うことは、もっと大切なことだと思う。

病院というところは、決して立ち止まってはいけないところだと思う。
進化をし続けないといけないはずである。

優秀なスタッフは言われなくてもそれを肌で感じ、実践しようとする。
常に変化すること、自分が変わろう、そして組織の勢いを出そう。
それで組織の変化が生まれ、新しいことに踏み出す。
そう言った事を常日頃から考えていくモンである。

当院の経営者(理事長)は、確かに経営、社会の中で泳いでいく、病院をうまく運営していく、対外的な戦略については、非常に長けている。
もちろん、バックには強いご意見番がいることは事実であるが。。

***************

先日、広報紙に使う当院のアピール文章について相談を受けた。
チーム医療実践の宣伝であった。

いろいろなチーム活動が叫ばれている中、当院でも、救急・緩和・褥瘡・栄養サポートなどのチームが一応活動している。
優秀なスタッフがほとんどボランティア状態でとりくんでいる。
なんらインセンティブはない。
当然病院のバックアップは無く、不本意な活動になっていることは否めない。
実情について、理事長は知るよしもない。

これを、まことしやかに、すばらしく機能しているかのごとく宣伝の文章を作っていたのだ。
当然、私はだめ出しをして、再考を申し出た。

しかし理事長の一言が出た。

「やっているかやっていないか、0か1の判断で良いんです。」

私は愕然とした。
この人は口では良いことを言いながら、結局は形しか見ていない、見てくれだけの人なんだと思った。
「医療の質」なんか考えない人なんだと、いうことがよくわかった。

がっかりした・・・。
とんでもない話しである。

2月5日の参議院予算委員会では紙智子議員(日本共産党)が以下のような悲惨な状況を訴えている。

「紙議員は、国のガイドラインを先取りする形で北海道が打ち出した「自治体病院等広域化・連携構想案」を提示。現在94ある道内の公立病院のうち、38病院が診療所化され、9病院が規模縮小となる問題を挙げた。また、北海道の地図を指しながら、紙議員は「大阪府に匹敵する(複数以上の)地域から病院がなくなる」と批判。道の案で、診療所化の対象になっている上川町立病院に触れ「町立病院がなくなれば、上川町から(病院がある)旭川市までは列車で1時間20 分、車で1時間かけて行かなければならなくなる。病院は住民の命綱で、町長を先頭に『守ってほしい』という声が広がっている」と訴えた。」

北海道

この記事のオリジナルはキャリアブレインニュースである。私は決して共産党を支持しているわけではないが、今の政府の現場無視の態度には、怒りを通り越してあきらめを感じている。
しかし、現実を国会の場で伝える手だては、こういった議員さんの地道な努力によるしかないのである。

私は余りこういった記事への論評はうまくできないのであえてこれ以上はしないが、今の日本の医療崩壊については、もう歯止めがきかないのではないかと諦めている。

人間にたとえて言えば、切除可能であった進行胃癌が、Neoadjuvant chemo.が効くからと言う声の大きな輩の前に屈してchemoやってみたけど結局効果なし、局所過進展になり切除不能、新たな化学療法で何とかしのいだが転移をおこし打つ手なし・・。何とかしようという事でバイパス手術を行ったものの、術後合併症で結局は良い事にならなかった。さてこれからどうしよう・・てとこですか?。

人間、どうしようもなくなってから蘇生処置をしてもだめ。
そうならない前に手をうたなきゃ。