腰痛で来院したお客さん、慢性腰痛で姿勢もよくありません。
当院ではお腹の中の腸腰筋を柔らかく弛めて腰にかかる筋肉のテンションを下げて痛みをとり骨盤の傾きを正しく調整していきます。併せて背中の筋肉も固くなっているので広背筋という腰から脇にかけての筋肉も柔らかく弛めていき腰痛と姿勢の改善が一連の流れとなります。
施術が進んでいく過程でお客さんから昔から脱臼癖があって腕を回すのが幾分怖いという話が出てきました。一度関節を外すと癖になると一般的には言われています。このお客さんもトータルで5回ほど抜けたそうで・・・今では本人が抜けそうな腕の位置を把握していてそうならないようにロックをかけるそうです。(抜けてしまうと元に戻すまで相当痛いですからね・・・)
背中の固さと肩回りの固さは比例しますので肩回りをチェックしていくと腕を捻じる動きの時に相当のストレスを感じるようです。
腕を捻じるのに影響する筋肉は大円筋、小円筋という筋肉で、いずれも他の筋肉に比べて非常に細い筋肉ですが使用頻度は高いので疲労で固くなりやすいという特徴があります。ここの部分を押すと誰もが身体をよじるくらい痛がると思います。
この筋肉、脇から腕にかけて繋がっていますが腕の骨(上腕骨)にくっついている部分が裏表にくっついていて、腕の捻る動きをする筋肉です。この筋肉が固くなっていると腕を捻じったり上げられなくなります。
そのほか上腕骨にくっついているのは鎖骨の下にある棘上筋、肩甲骨側にある棘下筋、肩甲下筋など…
何度も肩関節の脱臼を繰り返している人はこれらの筋肉が固く伸びしろが少ないため、ある特定の動作をすると受け皿の肩甲骨から上腕骨がガボッと抜けてしまう状態です。筋肉を弛めて上腕骨の可動域の自由度を上げると肩周りの状態も良くなってくるでしょう。
治療や予防の方法として肩関節の手術やリハビリ、筋力トレーニングなどいくつかありますが、筋肉の量を増やしても固さが残っていれば肩周りの環境は変わりません。筋肉の柔らかさをとり戻してあげることが確かな予防につながります。
このお客さんも肩関節周りの筋肉を弛めてからは肩を回しても外れそうな恐怖感は取れたそう…その後も脱臼の症状は今の所無いようです。
肩周りを柔らかくして思いっきりグルグル腕を回しても大丈夫な日常を取り戻しましょう。