以下の文章はIELTSを受験する学生さん向けに書いています。皆様の成績upに少しでもお役に立てれば幸いです。

 

街行くロンドンっ子がIELTS writingを受けてもだいたい6.5止まりになるのはご存知ですか?それはアカデミックに学ぶ資格があるかどうかを評価するための物差しだからです。6.5までとここから上の成績には目に見えない壁があります。それはイギリスでは30%の人しか大学に入学出来ない、そこに入るための差がVocabulary(単語)Coherent(論理)です。日本の今の教育システムでは66%の人が、ただ暗記メインの筆記試験で大学に何も考えずに入れるから、アカデミズム=大学について知らない人が多いのではないでしょうか。

 

昔の文字が読める日本人で読んでいない人などいない程有名な本「大学」は二宮金次郎少年像が読んでいる事でも有名ですが、今ではそれを読んだことがない人もまたそれが日本の最高学府、アカデミック施設の名称に使われていることも知らない人が多いと思います。

元々は大人(たいじん)になるための学から来ています。大人は一般に徳があり、人の上に立つ人と思われていますが、王陽明自身の唯一の著作と言ってもいい大学問には「大人とは天地万物を一体とする者。人の仁は草木とも一体となすが、小人は自他を区別し私欲に覆われているから一体になる心がなくなる。大学は私欲を去って明徳を明らかにし、万物一体の本来の姿に復すより他はない。」とあります。

 

たとえば、IELTSによくある質問で「昔に比べ読書量は十分でしょうか?」があった場合、

ぱっと頭に浮かぶのは、「スマホをしていて時間がないから読書は減っている」だと思います。

これではあくまで個人の感想、私欲であり、非常に論理展開が浅いのです。

 

もし大学を学び、世の中で困っている人を自分の事のように考えてあげる気持ちがあるならば、例えば新聞の社会欄や人生相談欄をイメージして貰えばいいのですが、世の中にはいろんな人がいて、その人の立場になってください。その心がなければアカデミックな言葉が生まれないからです。

 

例えば、「読書量は減っているがそれはAccessibilityが大きな要因だ。現代のデジタル技術の発展でオンラインショッピングが可能となった。これにより人々は便利さを享受し、わざわざ書店に行かなくなった。しかしこれは地域の小規模書店を閉店に追い込み、実際に本を手に取る機会が奪われてしまった。ネットでいつでも買えるという仮想世界の簡便性が逆説的に実際の読書体験を損なう結果になっている。」「また読書量は世代により二極化している。核家族化が進み共働き世帯の多くは仕事および家庭生活で読書に割く時間が取れなくなっている。逆に年金生活者は暇と時間を持て余し、仕事していたときには読めなかった本に取り組んでいる人もいる」「技術進歩に伴い、必ずしも読書だけが著作から情報を得る手段ではなくなった。例えばオーディオブックならば、通勤中や家事の合間にも聞くことでスキマ時間を活かして読書体験することが出来る。実際日本の書籍売上はここ10年で20%落ちてきているが、オーディオブックの売上は伸びている」

 

It may sound self-contradictory, however, accessibility to books discourages individuals from reading a book. In this modern age, there has been a tendency toward increasingly shopping online. Although the prevalence of online shops saves consumers time to pick items, small retailers have been forced to close their bricks-and-mortar shops because of their virtual counterparts. Consequently, readers cannot visit real bookstores easily, and the possibility of purchasing books has become lower.

In addition, people's attitude toward reading has been polarized. Impoverished and dual-income families are struggling to make ends meet. Raising children and household chores deprives them of their time to spend on reading. On the other hand, pensioners generally have more time and money. It is not unheard of for some to start to read a collection of philosophy or the complete works of Shakespeare in their sixties and seventies.

 

まずは社会問題として、閉店に追い込まれた本屋の店長さんの気持ちになって考えたことがありますか?共働き夫婦の時間のやりくりについて考えたことはありますか?これはその場で思いつくとかではなく、日々社会の動きとそれにともなう人の心と一体となっていないと、そしてこれを考え、その考えを纏める工夫をしたことがないと表現することは出来ないでしょう。

 

海外の大学を目指す人は、この社会性があるから、その人の立場となった、状態を的確に表現するAcademicなWordを使えるし、何故そのような状態になったかの考察を論理的に構築出来るのです。ただIELTSを資格試験の一つと捉えないで、どうか、昔の日本人なら子供でも知っていた大人の学を発揮する機会と捉えて、明徳を明らかに、他の人の気持ちを汲んであげれるように、日々良知に格(いた)る工夫をしましょう。最後に、皆様のScore upを祈っております。