中枢秩序の高低により、その後の魂の成長が大きく左右されます。
ここでは、中枢秩序と魂の主導型及び魂の構成比の関係について述べて行きます。
中枢秩序とは魂の創成当初の主導型であり、主導型と秩序の構成比は今の魂の段階を示します。
・中枢秩序が福性従属秩序の場合
基本的に模倣学習をするタイプですから、周囲の影響を常に最大限に受けつつ、周囲を模倣しながら進化を遂げます。
ルールに従順で、周りの影響をとても受け易いタイプなので、周囲と全く違う性質を有する事はありません。
ただし、愛他性挑戦秩序が高い場合、周囲の良い所だけ取り入れて複数の魂の長所を模倣する事が多く、結果独自の人格を形成している様に見えます。
ルールに従順故に、周囲に対する順応性が高く、物事の変化に対応し易く、加えて自我が弱いのでありとあらゆる魂と付き合いやすい傾向があります。
個性は強くないので、他の魂の中に深く入っていくという事が少ないです。
その為、広く浅く付き合うという生き方になります。
その付き合い方と模倣学習をするという性質より、多彩な能力を万遍なく色々な魂から吸収しやすい反面、一つの能力に極端に長ける事は苦手です。
中枢秩序としての福性従属秩序と吸収秩序は相対する概念なので、中枢秩序として見れば両方が高いという事はまずありません。
中枢秩序が福性従属秩序の魂でも情緒学習の必要性を感じれば吸収秩序を高める事はできますが、模倣学習重視でルールに従順な性格は変わりません。
逆に、中枢秩序が吸収秩序の魂でも模倣学習の必要性を感じれば従属秩序を高める事はできますが、情緒学習重視でルールより自分の個性を重要視する性格は変わりません。
愛他性犠牲秩序も高い場合、周囲に流され易く、兎に角他に尽くす生き方を選びます。
ルールに従順なので地球の秩序の攻撃を受ける事は少なく、また献身的なので好かれる事が多いです。
基本的に周りにその主導型がいて、周りに必要とされればどの主導型にもうつりますが、愛他性犠牲秩序主導型、創造秩序主導型の2種が最も多く、高いレベルで他に尽くす事が多いです。
愛他性挑戦秩序も高い場合、次々と意欲的革新的に周囲の良い所を模倣し学習する事が多く、指導魂になり高いレベルに達し、世の中を革新させ進歩させる事が殆どです。
福性従属秩序だけ高い場合、周りに流されるだけの人生になってしまい易く、周りに悪い魂がいると毒され易いです。
しかし、従順で物事を深く考えない性質故、優れた魂が強く引っ張ると、深く考えないでそれに付いて行き、最終的には高いレベルに達する事も多いです。
地球はルールに従順な魂を高く評価する星なので、このタイプは他のタイプに比べ暮らし易いです。
このタイプは全体的に、周囲に合わせるタイプなので、周囲と同じ主導型に移ったり、周囲の期待に応えた結果周囲の希望通りの主導型に移るものです。
・中枢秩序が吸収秩序の場合
基本的に情緒学習をするタイプで、自分の個性を最大限尊重しながら、他の想いや愛情を吸収して成長していきます。
自我の強さ故、ルールに黙って従う事を嫌い、周囲に対する順応性は高くなく、自分に合う人だけと付き合う事になります。
自己愛が強く、幸せになりたいという想いの強い情熱的な性格なので、仲の良い人とは模倣学習型より深く入りこむ事になり、狭く深い付き合いをする事になります。
模倣学習型より自我が強い為、人間関係だけに留まらずありとあらゆる分野において好き嫌いが激しくなります。
その性質と、情緒学習をするという特性より、一つの分野について長ける事が得意な半面、幅広く色々な分野を学ぶのが苦手です。
地球ではルールに従順であるかどうかだけで人の価値を決める傾向が強く、自我の強い魂は「愛排斥システム」の攻撃を強く受けるので、自虐性が高くなってしまい易く、如何に自己受容できるかで幸不幸が分かれます。
愛他性犠牲秩序も強いタイプは、地球の「愛排斥システム」の攻撃を最も受け易いタイプです。
自我が強いので攻撃対象になる上、お人好しで人に尽くし、理不尽な事も受け止める優しさを持っているので、攻撃し易いからです。
「多重人格について」で述べた様に、このタイプは多重人格になる事が多いです。
多重人格にならずとも、活動理念同士の連携が行われにくい、その時々で気持ちのムラの激しい性格になりますが、多重人格同様それを上手く状況において使い分けられれば強みになります。
吸収秩序は心に強く関係するので、愛他性犠牲秩序と組み合わされると精神的魂的に尽くすという性質が発生する以上、創造秩序主導型を目指す事が圧倒的に多く、稀に放出秩序主導型を目指す魂もいます。
向上心がかなり高いタイプなので、正しい育て方をすれば指導魂になる事が多いです。
攻撃性は低いので破壊秩序主導型になる事は無く、精神的魂的な奉仕を望むので統制秩序主導型になる事もまずありません。
愛他性挑戦秩序も強いタイプは、上に比べ攻撃性つまり排他秩序が高くなり易いので、呪力が高くなり易く、攻撃はやや受け難いです。
しかし、自我が強く革新性も高いという性質上、やはり相当攻撃を受け易い事は間違いありません。
やはりかなり向上心が高く、破壊創造秩序、放出秩序、愛他性挑戦秩序主導型に移る確率が極めて高いです。
吸収秩序だけ高いタイプは数としては少なく、自己愛の強さだけが先立ってしまって、比較的独善的になり易いので、周囲の教育の在り方が大切になります。
自己愛の高さが先立ち吸収秩序主導型のまま生涯を終える事が多いのですが、周囲から身勝手だという攻撃を受け続けた場合は自虐性が高くなったり嫌な事から逃げる事ばかりを考える逃避秩序主導型に移る等不幸になり易く、周囲が本人の性質を理解し受け入れた上で適切な指導を行えば指導魂等の高いレベルに達する事も十分可能です。
それほどお人好しではないけれど、それほど呪力も高くないので、地球での攻撃の受け易さは上記二者の中間位で、つまりかなり攻撃を受け易いです。
いずれにしろ、地球では「愛排斥システム」の存在により、中枢秩序的に吸収秩序が高いというだけで相当の攻撃を受けます。
「愛排斥システム」の破壊が第一ですが、地球の秩序の根底に居座っている概念なので、それを殲滅するにはまだ時間がかかります。
中枢秩序が吸収秩序である魂の中には、統制秩序の高さとずるがしこさを兼ね備え、地球でも上手く自分に合わない魂を避けて自分と合う魂とだけ付き合ったり、自分をルールに従順であるように見せかけて多くの魂達と輪を取り持つ事のできる魂もいます。
しかし、自我が余りに強いとそれは難しく、そんな器用な魂だけではないのが現状です。
もしあなたが悩んでいるのであれば、前回の私の記事「私は常識の天敵で愛排斥システムの処刑人」を熟読して下さい。
地球の秩序の一体どこが歪んでいるのか、それがどの様に人々の心を蝕んでいるのか…それを理解した上で、本当に悪いのは「愛排斥システム」であり、真に責められるべき人はいないのだという事が分かって頂ければ、必ず自分も他人も受容し易くなります。
・中枢秩序が愛他性犠牲秩序の場合
兎に角他に尽くす事が自分の生きる目的という、心優しくてお人好しの魂です。
他の幸福を追い求める他に尽くす魂の為、自分の幸福を追い求め尽くされたいと望む中枢秩序が吸収秩序の魂と相性が良いです。
しかし、中枢秩序において、愛他性犠牲秩序は吸収秩序と反対の概念ではありません。
他に尽くしたい想いと尽くされたい想いの両方が高い魂は存在しますし、その逆も有り得ます。
中枢秩序において、愛他性犠牲秩序と反対の概念は愛他性挑戦秩序です。
愛他性犠牲秩序の高い魂は、心優しくてお人好しな魂なので、表面上は他の事を心配して怒りっぽくなる様に見える事があっても、本質的には排他秩序即ち攻撃性は極めて低いです。
愛他性挑戦秩序の高い魂は、本質的に挑戦秩序即ち革新性は間違ったものを排除する所から始まる為に、排除に不可欠な排他秩序即ち攻撃性が極めて高くなります。
従って、中枢秩序においては、愛他性犠牲秩序と愛他性挑戦秩序の両方が高いという事は有り得ないのです。
ただし、中枢秩序が愛他性犠牲秩序の魂でも、自分をより良い方向に変えようと強く意識すると挑戦秩序を高くする事はできますが、本質的にお人好しで攻撃性が低いという根本性質が変わる事はありません。
逆に中枢秩序が愛他性挑戦秩序の魂でも、生きる中で他に尽くす事の必要性を強く感じると犠牲秩序が高くなりますが、革新的で攻撃性が高いという根本性質が変わる事はありません。
基本的にこのタイプは他を引っ張るのではなく、他に奉仕する事が自分の生存目的であるという魂なので、余程周りに必要とされない限り、指導魂になる事はありません。
中枢秩序が愛他性犠牲秩序の場合は、特に精神的魂的に他に尽くす意識の強い魂の場合「愛排斥システム」の攻撃を受け易く自虐性が高くなってしまいがちです。
また肉体的に尽くそうとしても、荒んだ魂にはお人好しの為攻撃を受け自虐性が高くなってしまう事が多いです。
従属秩序も高い場合は、地球でもルールに従順なのでお人好しでもあまり攻撃を受ける事は少なく、ほぼ確実に愛他感情の方が高い犠牲秩序主導型として比較的幸福な人生を歩みます。
吸収秩序も高いタイプは、自己愛も高いので地球ではかなり「愛排斥システム」の攻撃を受け易いですが、指導魂の様な自分を愛してくれる魂と付き合う等して自己受容できていれば、愛他感情の方が高いタイプの犠牲秩序主導型でいる事も可能ですし、指導魂としての愛他性犠牲秩序主導型になる事も可能です。
愛他性犠牲秩序だけ高いタイプは、兎に角他に尽くす事しか頭に無い魂なので左程「愛排斥システム」の攻撃を受けずに済み、苛立っている魂から八つ当たりを受ける様な事が重ならない限り自虐性が高くなる事は少なく、そのタイプをそのまま持続して生きる事が殆どです。
・中枢秩序が愛他性挑戦秩序の場合
世界を改良する事に使命感を感じ自分の存在意義を見い出す、革新的な魂です。
基本的に革新的という事は、状況を覆す力を持つので、理不尽なルールで人格を縛り付ける地球の秩序の歪みを改められる可能性が高く、故に権力の保持に固執する側の作り出した「愛排斥システム」の攻撃を強く受けます。
しかし、革新的であれば、排他秩序が高いので、下手に攻撃しようものなら手痛い反撃を受ける可能性があります。
従って、まず指導魂等の魂的に高いレベルに成長する前に叩き潰そうとします。
魂的に高いレベルに達してしまうと、排他秩序がかなり鍛錬されるため、攻撃をすると確実に手痛い反撃を食らう様になるからです。
また、明らかにはっきりとした攻撃を加えると発展途上の魂でも反撃されるので、考えをさりげなく無視したり受け入れない等の間接的な態度を常にとり、少しづつ追いつめて「苦」に移行させる事が多いです。
統制秩序の鍛錬は当然ですが、この構図をしっかりと見極め、理解した上で生きて行くことが必要になります。
このタイプは他を引っ張ろうという意識が強いので、かなり高い確率で指導魂になります。
従属秩序も高いタイプは、ルールに従順なので「愛排斥システム」の攻撃を受ける事が少なく、比較的順調に指導魂に移行できます。
吸収秩序も高いタイプは、「愛排斥システム」の攻撃を強く受けるので、その構図を理解し、自分の味方を作る等の対策を取る事が重要です。
愛他性挑戦秩序だけ高いタイプも、挑戦心が突出しているので、吸収秩序も高いタイプと同様です。
中枢秩序は、魂の出生時に魂を創った者の想いが反映されてできるもので、本人の意思で変える事が不可能な唯一の要素です。
しかし、その後の秩序配列は本人の意思で変化させる事ができますから、どの魂にも可能性は十分にあります。
中枢秩序は、この宇宙では魂数の比率で言うと、「愛他性犠牲:福性従属:吸収:愛他性挑戦=5:2:2:1」の比率で生まれてきます。
指導魂へのなり易さは、「愛他性挑戦>従属=吸収>>愛他性犠牲」です。
この様に、中枢秩序が愛他性犠牲の場合、指導魂になるのは難しい等、それらの性質には差が見られます。
しかし、指導魂が幸福で、それより学習魂が不幸という事はありません。
確かに、多くの魂を指導し、その魂的成長に貢献できる喜びを味わえる点においては、指導魂の方が幸福でしょう。
しかし、指導魂は魂的に上に立つ者として魂的悩みが多く、学習魂は魂的に指導魂に可愛がられる等、学習魂の方が良い面もあります。
結局、幸福になるか否かは自分の生き方次第であり、幸福になる機会は全ての魂に与えられているのです。
確かに、地球の「愛排斥システム」の攻撃の受け易さには大差があり、特に地球では不公平だと思う事が多いでしょう。
しかし、それを乗り越える事でより魂的に強くなれる可能性を考えると、それを不幸ではなくチャンスに変える事も十分に可能です。
最後に、各主導型がどの様に作られるかを3つのタイプにおいて述べます。
Ⅰ他に肉体的物理的に奉仕するタイプ(統制、常識)
基本的に愛より判断力が先に出ているタイプで、宇宙的には男性性。
愛より判断力が重要視される状況下で育つ事によりなる。
中枢秩序は、愛他性犠牲以外のどれか。
自分の直感で判断して行動すると統制秩序主導型、他の直感を重視すると常識秩序主導型。
Ⅱ他に精神的魂的奉仕をするタイプ(破壊創造、放出、愛他性犠牲、愛他性挑戦)
基本的に判断力より愛が先に出ているタイプで、宇宙的には女性性。
判断力より愛が重要視される条件下で育つ事によりなる。
中枢秩序はどれでもなり得るが、吸収秩序が極度に低いとなり得ない。
責任感が先に出ていると創造、正義感に裏打ちされた攻撃性が先に出ていると破壊秩序主導型。
学習意識が先に出ていると放出、秩序への意識が先に出ていると愛他性犠牲、愛他性挑戦秩序主導型。
Ⅲ「愛排斥システム」に屈してしまったタイプ(禍性従属、逃避、自虐性犠牲、自虐性挑戦)
「愛排斥システム」の攻撃により発生する為、攻撃をまず受けない中枢秩序が従属秩序の魂はならない。
胎児期又は幼少期に攻撃を受けると、自我が崩壊し禍性従属秩序主導型になる。
成長期に攻撃を受けると、それから逃げる事に目が行った場合は逃避秩序主導型になる。
逃げる事無く自虐性が高くなった場合、犠牲秩序の方が高いと自虐性犠牲秩序主導型になる。
挑戦秩序の方が高いと自虐性挑戦秩序主導型になる。
※福性従属秩序主導型と吸収秩序主導型は発展途上の魂の為省略。
次回のテーマは、「肉体栄養と魂栄養、及び中枢秩序の関係」です。