パリオペラ座バレエ学校の8歳から12歳までの
子供の指導法(ペダゴジー)を教わった時に、
「教師が一番初めに知っておくべきこと」
として教わったことは
1.振付けはPas(ステップ)の名前を正確に使い生徒に覚えさせること。
2.リズムとテンポがわかるように振りを渡すこと。
3.仮に目が見えないとしても、1.2.によって振りが覚えられるくらいに理解させること。
でした。
私は子供の頃にソルフェージュのレッスンを受けていたので
「ソルフェージュに似ているな~」と思いました。
ソルフェージュは楽譜を読むことから音楽理論を実際の音に結びつける訓練。実際に歌ったり、演奏したり、音を発する前に、楽譜を読むことで頭の中でどんな音楽かをイメージする訓練です。
バレエの場合は、楽譜は存在しませんが、パの名前とリズムとテンポが指示された時に頭の中でどんな踊りかをイメージができて、筋肉をどのように使うか、どのようにバランスをとるのかがわかるようになります。
それだから、クラスレッスンの中で次々に新しい振りを指示されたときに理解して踊れるのです。
ただ、前の人を見ながら踊っていると、いつまでも自分の頭で理解できるようにはなりません。そして、前の人を見ながら踊っている人は、当然ながら、少し遅れて動くことになり、自分の体にも意識が及びませんから、なんだかフワフワとしています。
自分が次に何をするのかを理解できるから踊れるのですね。