バレエ教室でバレエの先生がどうしてエアリアルヨガを教えているの?
そんな疑問にお答えしようと始めた「bien-etre Yogaが誕生するまで」の3回目です。
前回は30代の頃フランスでバー・オゥ・ソルのレッスンを受けていた話を書きました。
時系列で書いてゆこうかなと思っていたのですが今回はいっきに飛んで50歳でエアリアルヨガのインストラクターを始めたころのことを書きます
ある日、考えてもいなかったご縁からのつながりで
「エアリアルヨガのインストラクターになりませんか?」というお話をいただきました。
どうして私に?と思いましたが、詳しくおききすると「エアリアルヨガにバレエの要素をいれた70分クラスを構成して担当してもらいたい」という事で関心がわきました。
それまで自分のコンディショニングのためにヨガはつづけても、インストラクターになることは全く考えていなかったのですが、この時バレエ指導をはじめて19年目で少し閉塞感も感じていたので新しいことにチャレンジすることにしました。
講習を受けて認定試験に合格して無事にインストラクターデビューしてみると
ヨガスタジオなのにあれ?この人バレエの先生だよね?のような、うっすらとアウェイな雰囲気もあることはありましたが、元ダンサーだった人や、子供の頃習っていた人、趣味でバレエをしているインストラクターさんもいらっしゃるので、話しが合う方もみつかり、私のクラスを受けて下さったインストラクターさんからご好評いただき、少しずつレギュラーで通ってくださるお客様が集まってゆきました。
ただ、バラエティー豊かなたくさんのインストラクターさんのヨガクラスがある中から、私の「バレエのバーレッスンがあるエアリアルヨガ」を選んでくださるお客様の中には「バレエに対する良くないイメージ」をもっている方もいらっしゃるのでした。
たとえば。。。
Aさん:私バレエやってたことがるから知っているんだけどさ
「バレエの先生は厳しい・怖い・偉そう」
「無理やりストレッチさせられて痛かった」
「ぜんぜんわからない。覚えられなかった」
「できないと叱られる」
「だから・・・・・大嫌い!」
Bさん: そうなんだ~!しらなかった~!
ええ~?
嫌いなのはバレエなの? バレエの先生なの?
良くない私もなの?(たった今はじめて会いましたが?)
なのに何故このクラスを選ばれたのですか?
といった、なんともやりにくい雰囲気からクラスがはじまることもありましたが
なぜか
それなのに
ヨガのクラスが静かにはじまり、後半バーレッスンまで進み、最後は目を閉じて静かに呼吸に集中して、終了後に目を開くと
開放感と安心感と充実感に満たされて、笑顔で「ありがとうございました」と言って下さるのです。(同じ人です)
はじめの頃はキツネにつままれたような気がしたものでした。
のちにヨガ哲学を学んで知りました。
ヨガと呼吸法には「知性の働きをおおいかくすタマス(鈍質・無知・怠惰・眠け)が取り除かれる」作用があります。(ヨガスートラ2章52節)
すると知性を邪魔する9つの原因
①体調不良 ②無気力・心が冴えない ③疑い・不信感 ④注意散漫 ⑤怠惰 ⓺頑固・イライラ ⑦歪んだ見解 ⑧達成感がない・欲求不満 ⑨進歩しても継続できない・意欲がつづかない
は消えてゆくのです。(ヨガスートラ1章30節)
こうしたことをたくさんのスタジオで経験させていただき
ヨガ哲学をもっと知りたくなってゆきました。
「知性を邪魔する9つの原因」は、それまでバレエの指導の現場で、幾度も目にしてきたことだったからです。