目次
急戦と持久戦
要因1:パーティの人数
要因2:パーティの技能
要因3:魔物の構成
どちらのパーティが優れているのか
急戦と持久戦
筆者がキャンペーンで参加している卓が2つあるのですが、その2つの卓には戦闘の進行において大きな違いがあります。
京都市と大阪市で開催される会なので、この記事では「京都の卓」「大阪の卓」と呼ぶことにしますが、戦闘の展開は急戦と持久戦ではっきりと分かれています。
ラウンド数が短い戦闘と長い戦闘では、それぞれ活躍しやすい技能としにくい技能が異なってきます。
そこで、急戦と持久戦でそれぞれ活躍しやすい技能を考察しました。
また、味方および敵の構成から、戦闘の展開が急戦寄りになるか持久戦寄りになるか、ある程度予想することができます。
この記事では、最後に急戦パーティと持久戦パーティのどちらが汎用性が高いのか考察しています。
要因1:パーティの人数
経験上、人数が多いほど急戦、少ないほど持久戦になりやすい傾向があります。
公式シナリオにおける典型的なボス戦では、パーティ人数と同程度の数の魔物と戦うことになります。
ここで重要なのは、原則として敵の攻撃は前衛に集中することです。
そのため、大人数のパーティの前衛は敵の攻撃を複数回、1ラウンドの間に受ける可能性が高くなります。
特に、魔法ダメージは防護点で軽減することができず、多くの場合「抵抗:半減」のため、受け切るのは難しくなります。
このような状況では「攻撃は最大の防御」です。
また、敵の数が多い戦闘では、パーティに《薙ぎ払い》を習得したファイターや《魔法制御》を習得したソーサラーやフェアリーテイマーがいれば、ダメージ効率が格段に良くなります。
ただ、これらの恩恵を受けるのは味方だけではありません。
味方の前衛の数が多いほど《薙ぎ払い》《テイルスイープ》を宣言する魔物から受けるダメージ総量は増え、回復役の負担は大きくなります。
「対象:1エリア」の魔法を行使する、真語魔法6レベル以上の魔物についても同様です。
敵・味方ともに、戦闘に参加しているキャラクターの数が多いほど、攻撃側が有利になる傾向があります。
要因2:パーティの技能
パーティの技能や特技が攻撃に寄せた構成であるほど急戦に、防御に寄せた構成であるほど持久戦になる傾向があります。
戦闘の展開を予測する際に、一番分かりやすいのは、パーティの前衛が《武器習熟》《防具習熟》のどちらを習得しているかを確認する方法です。
《武器習熟》なら急戦寄りに、《防具習熟》なら持久戦寄りになります。
ただ、特技以上に重要なのが技能です。
技能別に、急戦向けか持久戦向けかまとめました。
○急戦向け
ファイター(武器習熟)、グラップラー、フェンサー(必殺型)
ソーサラー、フェアリーテイマー
ライダー
ドルイド、デーモンルーラー
○中立
シューター
マギテック
○持久戦向け
ファイター(防具習熟)、フェンサー(挑発型)
コンジャラー、プリースト
バード
ウォーリーダー
グラップラーや必殺フェンサーは火力を重視した構成です。
一方、耐久面に難があるため、急戦志向が高くなります。
ただ、中~高レベル帯の作成なら《頑強》《超頑強》を習得できるため、習得すれば意外と余裕があります。
※フェンサーは《超頑強》習得不可です。代わりに《回避行動》を習得しましょう。
特に魔晶石を買う余裕のない低レベル帯なら、ソーサラーはMP消費が重く持久戦は避けたいところです。
フェアリーテイマーは一見すると色々とできるように見えますが、基本的には攻撃が得意な技能です。
個人的に、フェアリーテイマーに最も近い技能を聞かれたら、ソーサラーと答えます。
回復魔法の消費MPは重く、プリーストのような運用を目指すとガス欠します。
小回りの利くようになったソーサラーという認識です。
※フェアリーテイマーの闇属性のデバフは、通ればゲームセットになるレベルで非常に強力なものもあります。また、筆者も【ストーン・ウォール】で敵を隔離して無力化したことがありますが、正直楽しくないのでこの手の魔法は紳士協定入りを検討した方がいいのではないかと思う次第です。壁を作る魔法は特に、普通に戦闘を楽しむなら手を付けない方がいいと思います。
ライダーは味方の数が増えるため、手数による高火力が期待できる一方、敵の範囲攻撃に弱くなります。
回復の負担を考えると、急戦の方が扱いやすいと思います。
モンストラスロアで追加されたドルイドやデーモンルーラーは、MP消費が重い代わりに瞬発力がある技能です。
「前衛グラップラー+後衛ドルイド」は経験上、非常に強力な組み合わせです。
デーモンルーラーは純粋に手数が増えるため高火力ですが、MP消費も重いため短期決戦が望ましいです。
一方、持久戦パーティを組むなら、プリーストは必須です。
プリーストがいないパーティは、基本的に急戦一択になります。
その場合、バードやウォーリーダーは活躍しづらくなることに注意しましょう。
コンジャラーやバード、ウォーリーダーはバフやデバフが得意な技能です。
戦闘が長引くほど、バフやデバフの恩恵を受けることができます。
補助動作の鼓砲はまだ扱いやすいですが、基本的に主動作で行う操霊魔法や呪歌は、短期決戦では「主動作を消費してまでバフをかける意味があるのか」を考える必要があります。
※機会費用を考える必要があるということです。短期決戦では、バフをかけるよりもとにかく攻撃した方が効率がいいこともあります。
要因3:魔物の構成
PC側の構成が戦闘の展開を左右するように、魔物の構成もまた戦闘の展開に影響を与えます。
持久戦パーティは「敵の攻撃を受け切る」ことが重要です。
回復役による回復量は、1ラウンドに味方が受けるダメージを上回っていなければなりません。
物理ダメージは軽減する手段が豊富です。
一方、魔法ダメージは軽減する手段が限られています。
魔法ダメージは防護点による軽減が不可で、魔法主体の敵が多い戦闘では《武器習熟》型の前衛が活躍しやすいです。
したがって、敵が魔法主体である場合は、とにかく攻撃することを考えた方がいい展開も多くなります。
味方が火力に寄せた構成なら短期決戦になる傾向があるのと同様に、敵が火力に寄せた構成なら短期決戦になる可能性が高いです。
どちらのパーティが優れているのか
オリジナル卓であれば、「卓による」というのが正直なところです。
魔物の構成はGMの好みが反映されやすく、「GMによる」と呼ぶ方が正確かもしれません。
※筆者の参加する京都の卓は全般的に高耐久で低火力、大阪の卓は低耐久で高火力な構成になることが多いです
戦闘の展開を決める要因については、筆者の経験上
魔物の構成 > パーティの技能 > パーティの人数
の順に、影響力が大きいと感じます。
強力な魔法使いの敵を容赦なく出す卓なら急戦一択です。
※筆者のGM卓はレベルが一定以上ならボス戦は必ず魔法を行使する敵が登場します
物理ダメージ主体の敵が中心なら、持久戦パーティの方が安定するでしょう。
公式シナリオに関していえば、ネタバレ防止のためタイトルは伏せますが、筆者が最も殺意が高いと感じたシナリオは急戦パーティ一択でした。
※ボス戦の魔物がすべて魔法使いだったので当然です
脅威度の高い敵は、魔法を行使する魔物が多いです。
敵に術者を見つけたら反撃の機会を与えることなく最優先で始末すべきです。