目次

フェローとは

戦略上の特徴

フェロー向け技能

フェロー向け種族

まとめ


※2025/8/6に大幅な修正を行いました


フェローとは

フェローに関する詳細はルールブックⅠ216頁~に記載があります。


一言でいえば、PCを手助けするためのNPCです。


ソロプレイ対応シナリオ等を除き、基本的にソード・ワールドはパーティを組んで冒険します。


したがって、戦闘、探索に必要な技能をパーティ内で分担しますが、人数が少ないほど、分担が大変になるという難点があります。


キャンペーンをする場合は、多くのプレイヤーで予定を合わせてセッションを続けるのは困難になります。


そこで、少ないパーティ人数で冒険を成立させるために役立つのがフェローです。

※筆者がキャンペーン卓を開催していた際もプレイヤー人数が2人と少なかったため、フェローを活用していました


ルールブックの説明では別の卓で作成されたフェローを迎え入れる例が紹介されていますが、オンラインで探す代わりにGM(PL)がフェローを一から作成することもできます。


パーティ(に足りない要素)に合わせて作成するなら一から作る方が的確にPCたちを手助けできる可能性が高いでしょう。


経験的に、フェローはパーティ人数が3人以下の場合に採用されることが多いです。


フェローに関するルールを踏まえながら、フェローを導入する際の特色について触れたいと思います。


戦略上の特徴

ルールブックに記載されているフェローを使った冒険のルールをまとめます。


・フェローだけの冒険はできない

・フェローの管理はプレイヤーが行う

・フェローは任意のPCと位置を同じくする

・フェローの行動は「フェロー行動表」による

・フェローが使用できる消耗品はPCが用意する

・フェローは不利な効果やダメージを受けない

・PCが全滅してもフェローは生還する


特に重要な要素を赤字で記載しました。


フェローは任意のPCと位置を同じくします。


したがって、1人または2人パーティでフェローを迎え入れるようなケースでは、少なくとも1人は前衛向けの構成であるべきです。

※PC全員が後衛となるケースでは、赤字で記載したルールを適宜採用しないのがお勧めです


フェローの行動は「フェロー行動表」を用いランダムに決定されます。


これが、フェローの戦力が(基本的には)PC1人分とならない最大の理由です。


ただし「1~2」「3~4」「5」「6」の行動表のうち、「1~2」と「3~4」、「5」と「6」がそれぞれ異なることを条件に、2つまでなら同じ行動を記入することができます。


また、フェローには「想定出目」が用意されていて、行為判定の2dのダイスロールを省略します。

(威力決定の出目は省略しません)


「想定出目」は、7〜10の間の値を取ります。期待値は8.5と高く、この点についてはPCよりも優遇されています。


一方、ルール通りの裁定の場合、行動表すべてに魔物を攻撃する行動が書かれているような場合、スカウトやセージ等の技能を用いた判定は一切行えないことに注意が必要です。

※繰り返しになりますが、これに関しても柔軟な対応が望ましいと思います


ルール通りであれば、フェローが使用する消耗品はPCが用意します。


したがって、フェローは消耗品をあまり必要としない構成が使いやすいでしょう。


フェローはHPを管理しないという特徴があります。

したがって、フェローが死亡することはありません。


フェローは攻撃の対象にならないため、敗北条件はPCの全滅です。


余談ですが、筆者のキャンペーン卓では赤字の要素を撤廃していました。


通常、フェローの戦力はPC1人分とカウントするのは難しいためです。


フェロー向け技能

冒険の主役はあくまでPCであり、フェローはそのお手伝いをするのが役割です。


ただ、PCと比較してあまりに戦力にならないようなら存在意義を問われる事態になりかねません。


したがって、使い勝手がよく、PCたちに足りない要素を補うことが求められます。


フェローの戦力をPC1人分とカウントするのは難しいと書きましたが、実際にはPC1人分に近づける方法もあります。


それは、フェローの役割を特化させることです。


PCたちの構成が戦闘マシンになっていて、探索に必要な技能(スカウト、セージ等)の習得が不足している場合は、行動表すべてにスカウトorセージ技能による判定を記入したフェローを作成するのも一考の余地があります。


ダメージディーラーが不足しているパーティは、戦闘に特化したフェローを作成するとよいでしょう。


フェローを作成するなら、処理が煩雑な技能は避けるべきです。


補助動作が多くなるマギテックシューターは、処理が煩雑になります。


フェローはPCを手助けする立場であり、あくまで主役はPCであることを忘れないようにしましょう。


フェローの行動が時間がかかりすぎると、プレイヤーのダウンタイムも長くなってしまいます。


また、矢弾は消耗品のため、PCたちが用意しなければなりません。


フェローとして採用するのは、消耗品の不要な構成がお勧めです。


魔法戦士は候補の一つです。


魔法使いのフェローを作成するなら、パーティに不足している要素に合わせて役割を攻撃特化、回復特化にすると使いやすくお勧めです。


ただ、魔法使い系技能はMPを消費するため、魔香草等はPCの負担となることに留意しましょう。


基本的な考え方として、フェローの構成はシンプルであるべきです。


フェロー向け種族

フェロー向け種族を考える際、フェローの最大の特徴として「HPを管理しない」ことが挙げられます。


これは、低耐久の種族でもフェローなら相対的に活躍しやすいことを意味します。


前衛の場合、攻撃特化のリカントのグラップラーは、本来は生命力にやや難があるものの、フェローなら、その弱点を無視することができます。


精神抵抗力が低く、魔法への耐性に不安があるルーンフォークもフェローなら使いやすいでしょう。


任意のPCと座標を同じくする以上、上級戦闘で移動力が不足しがちなドワーフも一考です。


後衛の場合、生命力に不安があるエルフは、相対的に使いやすくなります。


実は、みんなにエルフを使ってほしいのでこの記事を書きました。


高耐久が強みの種族(リルドラケンなど)は、素直にPCとして活躍させてあげましょう。


まとめ

主に少人数のパーティをサポートするための仕組みにフェローがある


NPCであるフェローは、シンプルな構成が望ましい


フェローはダメージを受けないため、低耐久の種族も活躍しやすい


次回