目次
2系統の戦闘系技能を習得するビルド
主動作と補助動作は分けて考える
戦士系技能+魔法使い系技能
魔法使い系技能×2
まとめ
2系統の戦闘系技能を習得するビルド
ソード・ワールド2.5において、分かりやすい技能構成の王道は
戦士 or 魔法使い系技能 + その他系技能
の組み合わせでしょう。
RPGにおいて、パーティ内の分業は重要です。
一つの道を極めることは、分業の点から理にかなっています。
この記事では、便宜的に
「戦士 or 魔法使い系技能」を戦闘系技能、
「スカウト、レンジャー、セージ」を探索系技能
と呼ぶことにします。
実際の卓では、戦闘系技能や探索系技能を2つ以上習得することもあります。
人数の少ない卓は各種判定の難易度が上がってしまうため、探索系技能を2つ以上習得するのはよくあることです。
問題は、戦闘系技能を2つ以上習得する構成です。
ただ特定の技能を使いたいならともかく、どのような構成なら合理性があるのか、は多くの人が興味がある話でしょう。
主動作と補助動作は分けて考える
まず、戦闘系技能ではなく、中~高レベル帯で必須級とも言われるエンハンサーおよびアルケミスト技能について触れます。
ファイター技能で近接攻撃を行う
プリースト技能で【キュア・ウーンズ】を行使する
上記は、いずれも主動作で行うものです。
あくまで原則なので例外はありますが、主動作と補助動作は大きな違いがあります。
原則として主動作は1手番に1回までです。
補助動作は原則として回数に制限がありません。
エンハンサーおよびアルケミスト技能は、補助動作で使用します。
エンハンサー、アルケミストを低レベル習得するのが主流なのは、上記が理由の一つです。
もし、主動作で使用しなければならないなら、これらが人気技能になることはなかったでしょう。
また、ファイターはタンクやアタッカー、プリーストはヒーラーといった役割があります。
ファイターが、アルケミスト技能を3レベル習得するとします。
例:40000経験点(8-9レベル)
ファイター9
レンジャー7
エンハンサー5
アルケミスト3
残500点
個人的に上記の構成なら、賦術は
【ヴォーパルウェポン】
【バークメイル】
【ヒールスプレー】
と習得したいと思います。流れとしては、
戦闘準備で【バークメイル】
先攻1ラウンド目に【ヴォーパルウェポン】
先攻2ラウンド目に【ヒールスプレー】
を想定しています。
ファイターが好きな人が「アルケミスト2レベルなら、バークメイル、ヒールスプレーを取ると、かなり硬くなる」と言っていました。
ここで大事なのは「主動作の役割が、補助動作の役割と必ずしも一致する必要はない」ということです。
ファイターの役割はタンクやアタッカーですが、大事なのは【ヒールスプレー】が回復用の賦術であることです。
ロールが一致しないにも関わらず、有用な構成であるのは、賦術が補助動作だからです。
【ヒールスプレー】は補助動作で使用します。後衛が習得しても問題はありません。
ビルドを考える際には、「主動作と補助動作は分けて考える」ことが大事です。
主動作のための技能と、補助動作のための技能は別と考えましょう。
逆にいえば、主動作が重複するような構成は避けた方が無難です。
戦士系技能+魔法使い系技能
具体的なビルド考察に移りたいと思います。
戦士系技能の攻撃は主動作です。
したがって、ファイターやグラップラー、フェンサーを同時に習得する意味はありません。
※超高レベル帯は《タフネス》目的で他の戦士系技能がファイターを7レベル習得する可能性がありますが、記事の趣旨からは外れるため深堀りはしません
一方、一部の魔法使い系技能は補助動作で行使可能な魔法が豊富です。
モンストラスロアで追加されたドルイドの森羅魔法が当てはまります。
※〈スタッフ〉以外のカテゴリの武器は〈宿り木の棒杖〉加工ができないので注意が必要です
また、デーモンルーラーは、鎧の着用条件を満たせば補助動作で魔神を召喚し、使役することができます。純粋に手数が増えるため強力です。
魔法戦士と呼ばれることは少ないですが、マギテックシューターも広義の魔法戦士です。
補助動作でマナを込めた弾丸を作成し、主動作で遠隔攻撃を行います。
いずれも「補助動作で出来ることがある」ことが重要です。
例外1:《マルチアクション》型
レベル5で習得可能になる《マルチアクション》を宣言すると、近接攻撃と魔法行使を1回ずつ行うことが可能です。
ファイターの近接攻撃と、プリーストの魔法行使は、いずれも主動作です。
ファイターとプリーストを同時に習得すると主動作が重複してしまいますが、《マルチアクション》型なら問題ありません。
神官戦士をする場合は、基本的に5レベル以上の作成がお勧めです。
また、鎧の制限を無視することができるナイトメアはその他の魔法使い系技能も候補となります。
例外2:《マリオネット》型
《マルチアクション》型と比べると、採用率は大きく落ちますが、自身は魔法を行使せず、妖精に戦わせる型も存在します。
※筆者の参加した卓では見たことがありません
《マリオネット》の習得は必須ではありません。
※15レベル作成なら必須ですが、それ以下なら任意です
代償として魔晶石が必須です。中レベル帯以上の採用が現実的です。
※魔法戦士は初動が遅いため、妖精召喚型よりはライダーを選ぶ人が多い印象です。妖精戦士が少ない理由の1つと思われます。
魔法使い系技能×2
戦闘系技能が重複するのは魔法戦士以外に、魔法使い系技能を2系統習得する構成があります。
純粋にMPが増えるというメリットもありますが、重要なのはどの技能を組み合わせるかです。
「主動作のための技能」と「補助動作のための技能」と考えるのなら、一方はドルイドやデーモンルーラーとなる可能性が高いです。
ただ、ここにも例外は存在します。
例外1:ウィザード
真語魔法と操霊魔法の2系統を習得するビルドを、通称ウィザードと呼びます。
この2系統を習得すると、深智魔法の行使ができるようになります。
※メイガスアーツ導入が必須です
特に、高レベル帯で非常に強力な構成です。
※もっとも、高レベルのソーサラー、コンジャラーは単独でも強力です
以下はレベル15(165000経験点)の作成例です。
威力100の【メテオ・ストライク】
【バインド・オペレーション】による「抵抗:短縮」の強力なデバフ
【ヘイスト】で確率1/3の再行動バフ
など、魔法使いとして高火力な攻撃やバフ・デバフが使えるとともに、
補助動作で行使する【ブリンク】で1回だけ回避力判定に自動成功
1日の始まりに行使する【スケープ・ドール】で戦闘中1回だけ被ダメージを無効化
【ビートルスキン】【バークメイル】で防護点22
と、タンクのような耐久を誇るようになります。
例外2:《マリオネット》型
自身は妖精魔法を行使せず、もう一方の系統の魔法を行使します。
自軍に追加のタンクが欲しい場合に妖精を呼ぶこともあります。
5点魔晶石の出費を考えると、中レベル帯以上の採用が現実的でしょう。
特技《マリオネット》は無理に習得しなくても問題はありません。
《マリオネット》はゴーレムや魔神の行動順にも有効です。
前衛はライダーと組み合わせることが多いため、妖精召喚は採用されにくいですが、後衛ならライダーよりは使いやすいと思います。
例外3:《魔力強化Ⅱ》型
11レベル以上の作成では《魔力強化Ⅱ》が非常に強力な常時特技です。
習得条件を満たすために、2系統の魔法を10レベル以上習得します。
ソーサラーならコンジャラーが定番ですが、それ以外はパーティに合わせて臨機応変に考えます。
ただ、前述の通りドルイドやデーモンルーラーは補助動作でできることが多く、腐りにくいです。
キルヒア信仰は、10レベルで【プレコグ】を習得するため強力です。
この魔法も、補助動作であることがポイントです。
ウィザード以外は、補助動作でできることを意識するといいと思います。
まとめ
原則論として「主動作のための技能」と「補助動作のための技能」を分けて考える
例外は存在するが「手数を増やす」ための構成が多い
いずれにも当てはまらないのはウィザードなど