女性アーティストウォッチャー④Priscilla Ahn | 奥浜レイラオフィシャルブログ「L→R」powered by Ameba

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女性アーティストウォッチャーレイラ参上でございます。

今回はPriscilla Ahn
アーンちゃんです、アーンちゃん。
アーンちゃんと発する時に必ず違和感があるんですが、これはなんでしょうか。アーンちゃん。あ、でも名前だとプリシラちゃんですね。どちらでも好きなように呼ぼう。

Pricilla Ahn公式サイト(日本版)

さてさて、プリシラ・アーンと聞くと皆さんどうですか?
ナチュラルで、メロウで癒し系で、何となーく無害な感じを想像しません?
それはきっと1stアルバム『グッド・デイ/A GOOD DAY』の印象が強いのですよね。 
しかも、リリースは名門ブルーノートレーベル。

あと日本の皆さんには去年リリースされた『ナチュラルカラーズ』で披露された、J-popカバーのイメージも?
ナウシカとかね、ばらの花(くるり)、風をあつめて(はっぴいえんど)など、日本人にも馴染みのあるというか・・日本人に寄り添う印象のアーティスト。日本語の発音も良いのよね。
キャッチーなメロディと耳障りにならない優しい歌声は、日本のCMやTVでよく曲が使われるのも頷けます。

顔の印象もどことなくアジアン。お母さんが韓国系だそう。
本人は米ジョージア州生まれ。今はLAを拠点にしています。
あ、1984年生まれだ!私と一緒。学年はひとつお姉さんでした。
(ここ、みんな結構気にするとこね。)

そんなアーンちゃん、先日ニューアルバム『This is Where we are』をリリース。オリジナルとしては三作目。
このアルバムがまた、いいんですよ。
もうヘビロテ。ほっとくと何周もしてる。

彼女のイメージってさっき挙げた通り、ナチュラルでオーガニックでって感じなんだけどこのアルバムは再生した時に「おや?いつもと様子が違うぞ?」と。
何が違うって、サウンドがややエレクトロ寄りになってました。
オーガニックな彼女が、です。
山ガールだった女の子がいきなり、ナイロン系(雑誌ね)にシフトして待ち合わせに現れたって言ったら言い過ぎ?
生足をさらして、攻めのファッションで登場したような?

それも納得なのは最近のアーンちゃん、リトル・ドラゴンやリッキ・リー(カンガルーダンスではない方、スウェーデンのアーティストの方ね)などエレクトロポップなアーティストを好んで聴いていたご様子。
新しいキーボードも買ったみたいです。初めて楽器を与えられた子供のように?エレクトロに傾倒していった、とは言っても、彼女の癒しの歌声はもちろん健在なので、サウンド以外におや?と思う所はないんですけどね。

でもやっぱり、今までアコースティックギターを持っていた所から、シンセ・キーボードに持ち替えて、というのは私達ファンの感覚からすると不安はなかったのかしら?とも思う。
曲作りの面というより、ファンにどんな風に受け取ってもらえるのか?という点で。

日本語カバーもそう。
今までの洋楽アーティスト「プリシラ・アーン」のファンから見たら、あらら、そっち方面行きます?みたいな声もあったはず。

そんな周りの声を気にせず、コロコロと自分の行きたい方向に転がって行く彼女の自由自在さは、私は本当に素晴らしいなと思う。

ボブ・ディランがアコースティックギターをエレキに持ち替えたとき、レディオヘッドがキッドAを作ったとき、ノラ・ジョーンズがヒットしたジャジーな路線から、自分のルーツに寄ってロックをプレイするとき・・音楽家には色んな転機があるけれど、その風を自分自身で起こす人に素敵だなとトキメキます。
もちろん変わらない部分も大事なんですけどね。
アーティストが殻を破る瞬間に立ち会ったとき、ああ同じ時代に生きてて良かった、風向きが変わる時を目撃できて良かったなと思うんです。

アーンちゃん、今回の方向性も大成功だと私は思うなー。
エレクトロよりだけど、やはり独特のポップさがあるし、デスクトップで作ったEDMのように固いものでなく
彼女らしい柔らかい、人の温かみを感じる作品に仕上がってます。
大事なのはフォーマットではなく、その人らしさ。
これを感じられたら、その時点で成功なんですよね!

例えばね、これは人の好きずきだから仕方ないんですが、ノラ・ジョーンズの変化を(彼女のルーツを知れば変化でも何でもないんですけどね、ただロックに還ったというだけで)あまりよく思わない人もいたりして時々「むうー。」と黙ってしまうけど、この自由さは凄い武器だと思います。
あとは受け取る側の好みの問題ですからね。
新しいことを怖がらない、それが素晴らしいです。


ちなみに私のオススメの楽曲はM1、M3、M8、M14。

M1は、ややノイジーなエレクトロサウンドと癒しの歌声が、互いを引きたて合ってて良い。
声の透明感が更に際立っているように感じます。
M3はコミカルなシンセのサウンドが楽しい気持ちにさせてくれるし、M8やM14はプリシラちゃんのPOPセンスが全面に出ていて良いな。
M14は今までのようなプリシラちゃんのオーガニックな魅力も堪能出来るしね。

聴けば聴くほど、良いアルバムです。

photo:01




そんなプリシラちゃん、今年はフジロックに来てくれる!!
2日目のレッドマーキー!
わーい!
女性アーティストウォッチャーとして、しかとウォッチしてきます!

結局、呼び方がバラバラになりました。

苗場で会おうぞ、プリシラ・アーン!