藤村美樹。
元キャンディーズのメンバーであり、キャンディーズ時代からメンバーの中でも一番多くの作詞・作曲を手掛けるなど、音楽的センスはメンバーの中でもトップと言われたミキ。
1978年4月のキャンディーズ解散から2年後、伊藤蘭、田中好子は女優として復帰。
そして解散から5年後の1983年に藤村美樹が歌手として待望の復帰、1983年2月にシングル「夢・恋・人。」、そして3月にファースト・アルバムにて唯一となったソロアルバム「夢恋人」をリリースしています。
【シングル「夢・恋・人。」】
【アルバム「夢恋人」】
キャンディーズ時代からミキファンだった私には、待ちに待った復帰で、当時、ザ・ベストテンの「今週のスポット・ライト」コーナーに出演して元気な姿を見せてくれたのを今でも鮮明に覚えています。
【「夢・恋・人。」＊ザ・ベストテン出演映像】
「夢・恋・人。」は、作詞：松本隆/作曲・編曲：細野晴臣という”はっぴいえんど”コンビによる作品で「カネボウ化粧品‘83 春のプロモーション」のイメージ・ソングとしてCMでも使用されオリコン13位、約16万枚のセールスを記録しています。
当時、細野・松本コンビは、絶好調で、YMOの「君に、胸キュン。」、松田聖子の「天国のキッス」などがヒットチャートを賑わしていました。
また、アルバム「夢恋人」には、細野晴臣をはじめ、高橋ユキヒロ、大村憲司のYMOファミリーの他、白井良明をはじめムーンライダースのメンバー、更に青山純(Ds)、中村哲(synth、prog)といった実力派ミュージシャンも参加し、アルバムを彩ってくれています。
そして、2014年02月12日、アルバム「夢恋人」が遂に待望の復刻となりました！
【インフォ】
アイドルから映画音楽まで80年代を中心とした日本の音楽で作曲・編曲家、プログラマーに着目し、独自の視点で紹介したディスク・ガイド『ラグジュアリー歌謡』。そこから派生し、「ラグジュアリー歌謡」の視点ならではの、隠れた名作品を復刻・初CD化するこだわりの企画。
藤村美樹『夢恋人+2』(オリジナル発売：1983年)
キャンディーズ解散から5年後に発表され、長らく入手困難になっていた、ミキこと藤村美樹の自作曲を含む唯一のアルバムが待望の再復刻。細野晴臣、高橋幸宏、大村憲司、白井良明他、YMO～ムーンライダーズ周辺の作家陣が参加した妖艶ニューロマンティック劇場。カネボウ化粧品CMにも使用されたシングル曲“夢恋人”とそのB面にカップリングされた“春 mon amour”は作詞：松本隆 作曲・編曲：細野晴臣のコンビによるもの。しかも両曲の貴重な未商品化ヴァージョンをボーナス・トラックとして追加収録。しかもシングル“夢恋人”のジャケットをフル・カラーで封入。2014年リマスタリング。
【収録曲】
1. 仏蘭西映画
(作詞: 松尾由起夫 作曲・編曲: 細野晴臣)
2. レディメイドの恋
(作詞: 松尾由起夫 作曲: 藤村美樹 編曲: 高橋ユキヒロ)
3. 夢・恋・人。
(作詞: 松本 隆 作曲・編曲: 細野晴臣)
4. 妖星傳
(作詞: 松尾由起夫 作曲・編曲: 細野晴臣)
5. 春 mon amour
(作詞: 松本 隆 作曲・編曲: 細野晴臣)
6. 妖精譜
(作詞: 松尾由起夫 作曲: 藤村美樹 編曲: 高橋ユキヒロ)
7. 抱きとめて
(作詞: 松尾由起夫 作曲: 仲井戸麗市 編曲: 白井良明)
8. アフリカン ファンタジー
(作詞: 松尾由起夫 作曲:藤村美樹 編曲: 白井良明)
9. 無垢の花束
(作詞: 松尾由起夫 作曲:藤村美樹 編曲: 大村憲司)
10. 祈りと微笑(ほほえみ)
(作詞: 松尾由起夫 作曲: 藤村美樹 編曲: 高橋ユキヒロ)
※ボーナストラック
11. 夢・恋・人。 (コーラス有ヴァージョン)
(作詞: 松本 隆 作曲・編曲: 細野晴臣)
12. 春 mon amour (コーラス有ヴァージョン)
(作詞: 松本 隆 作曲・編曲: 細野晴臣)
【藤村美樹 夢恋人 ＊シングル・バージョン】
細野晴臣は、2009年にリリースした「細野晴臣の歌謡曲～20世紀BOX」で、藤村美樹に提供した「夢・恋・人。」「春 mon amour」「仏蘭西映画」の3曲を収録。
「夢・恋・人。」は、同じ1983年に中森明菜に提供した「禁区」、YMOの「過激な淑女」と「似ている。」と話し、「これはもう古典的な歌謡曲。ベタですよ、これは。自分でそういうのがやれるとは思っていなかったんだけど、やってみたら結構ハマった。」と語っています。
また、シングルB面であった「春 mon amour」は、ユーミンが”完璧な作品"と言ったというエピソードも語られています。
細野晴臣は、「藤村さんという歌手とやってみて、アイドルというよりも、本格的な歌謡歌手だと思ったんですよ。」と藤村美樹の印象を語っていました。
待望の復帰であったにも関わらず、残念ながら藤村美樹は、シングル1枚、アルバム1枚を残し、再び芸能界から引退。
私たちの前に再び姿を現したのは、スーちゃんこと田中良子さんの葬儀の時でした。
ネットでも1万円前後の値段がつくという人気のアルバム。
今回、タワーレコード＆ディスク・ユニオンによる復刻となりましたが、こうした埋もれたアルバムを復刻してくれるタワーレコード＆ディスク・ユニオンには感謝です♪
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