ブルース・クリエーション「Sooner or Later」。。1971年、日本のロック黎明期を伝 | マジカル・ミステリー・ミュージック・ツアー

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1960年代から1980年代の洋楽・邦楽の雑記帳です。

1968年頃より、日本の音楽シーンの頂点を極めていたグループ・サウンズ(GS)の中から、クリーム(CREAM)に影響を受けたブルースを基調としたロックを聴かせる本格的なGSグループが登場し始めていました。

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当時の日本の音楽界におけるクリームの影響は絶大で、特にエリック・クラプトンに影響を受けた日本のギタリスト達が続々と登場。
1968年~1972年にかけての日本のロック黎明期は、”ニュー・ロック””アート・ロック”といった言葉で呼ばれるようになっていました。

1968年、若干15歳だった竹田和夫は、GSグループ「ビッキーズ」にギタリストとして参加、プロデビューを果たしました。

そしてその後、竹田和夫は、”日本発のブルース・バンド”と言われた「ブルース・クリエーション」を結成、ボーカルには、”ナイアガラ音頭”でお馴染みの故布谷文夫を迎え、1969年10月に全曲カヴァーによるファーストアルバム「ブルース・クリエーション」をリリースしています。

この時期、大滝詠一もメンバーではありませんでしたが、ブルース・クリエーションのライヴに参加し、ボーカルを披露するなど、交流がありました。

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竹田和夫は、「当時、日本のオリジナルブルースをやるほど成熟したメンタリティを持っているはずがなく、当時はそんなことをやる奴、考えるだけでも、イモの権化だと思っていました。また日本語のオリジナル=GSのコマーシャリズム=魂を売る・・のように子供心に思っていました。」と、後のインタビューで語っています。

ブルース・クリエーションは、カルメン・マキとのコラボ等を含め、当時のブルース・ロックを代表するグループとして、様々なイベントにも出演、竹田和夫は更にブルースを追求すべく、グループはメンバーチェンジを行い、1971年7月に初の全曲オリジナルによる2ndアルバム「悪魔と11人の子供達」をリリースしました。

【悪魔と11人の子供達 / ブルース・クリエーション】
G&Vo:竹田和夫、Vo:大沢博美、B:佐伯正志、Ds:樋口晶之
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このアルバムにおける竹田和夫のプレイは、クリーム時代のエリック・クラプトンを彷彿させ、当時より、いかに竹田和夫のギターが高水準だったのかを知ることが出来ます。

今回は、このアルバムから、「Sooner or Later」をご紹介します。

【Sooner or Later / Blues Creation (1971)】

まさに試行錯誤の時代。。
ボーカルがカタカナ英語だと、後に言われることとなりますが、当時はそんな時代だったのかもしれません。。。
それにしても、竹田和夫のギターは凄すぎます!
日本ンのロック黎明期における貴重な時代を捉えた名盤だと思います。

その後、竹田和夫はハード・ロックを基調としてクリエーションを結成。
日本の”英語派ロック”の頂点のバンドとして、70年代の日本のロックを牽引してゆく存在になります。

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現在は、拠点をロス・アンジェルスに移し、LA、香港、日本でライヴ活動を展開、まだまだ精力的に活動されています。

このセカンド・アルバムと同時期にリリースされたアルバム「カルメン・マキ&ブルース・クリエーション」も、当時の日本のロックを伝える名盤です。

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ぜひ、機会があったら、聴いてみてくださいキラキラキラキラキラキラ