※今更ながら、リブログ先で投稿したコメントの空白 (スペースキー)が無視され、アスキーアートが崩れている事が分かったので、それを回避する目的のみで、ブログの方にもコピーします(;・∀・)
(コメントは一回投稿すると修正が効かない上、preタグや で対策しようにもサニタイズされてる可能性があるので;)
勿論、言葉不足を補強するため軽く加筆したけど…つか、コメント欄の上限1,000文字は正直辛い<って俺だけ?(笑)
 
 
 
迷路のような細い裏道を、古ぼけた赤い自転車がふらつきながら通り過ぎる。
迷路と言っても、空を刻んだ高層ビル群の隙間…湿った影を縫うような都会によく見られる光景ではない。
 
木漏れ日のトンネル、羽毛のように降り注ぐ光、吹き抜ける柔らかい風が頬をくすぐる。
木立を駆けるリスにでも挨拶しているつもりだろうか、時折響くベルの音が小気味よい。
仲秋と言えども、こんな快晴の日には汗も流れる。おもむろに額を拭った手に、玉の汗がキラリと弾けた。
 
こんな光景を前にすると、不思議とこの錆付きくすんだ自転車も、絵葉書の中のワンシーンのように情緒深く思えてくる。
 
 
長い砂利道の迷路を抜け森林のアーチを潜ると、唐突に開けた光景が広がる。暗がりに慣れた双眸に、遮るもののない陽射しが容赦なく飛び込む。
思わず細めた瞼をこじ開けるように開くと、そこには新世界のような果てしない田園風景が広がった。
何処までも続く同じ風景が、街の喧噪に慣れきった身に真新しく映る。
 
緩やかな坂道を下ると、何ともなしにブレーキをかけた。
古い自転車特有の軋み音が盛大に響くが、ここにはそんな騒音も笑って受け入れる寛容がある。
 
小道の脇には、規則正しく並んでいる稲。青春まっさかりなのか、その姿はまだまだ青い。
自分の青年期と重ね合わせてか、足を止めそんな眩しい姿を無心で眺めていると、ふいに一陣の風が吹いた。
息吹を吹き込まれたように何処までも続く蒼い草原が、ざわざわっと一斉に踊る。
 
そよぐ風に応じて一本一本が揺れる様は、さながら繋いだ手が描くウェーブのよう。
緊張しながら隣の子の手を取った記憶が蘇る。あれは中学生の運動会だったか?
遠い日の思い出を重ねていると、日の光を受けた海原が一瞬たじろぐように黄金色に輝いた。
 
「なんだ?お前たちも照れてんのかよ?」
 
一体何に対して?
きっと…
 
「今この瞬間を懸命に生きる」という事に対して。
直感的に悟ってか、思わず口元が微笑みの形に変わる。
 
 
この光景…言葉に代えても写真に撮っても、切り抜いたものになる。
それはきっと、何処までいっても、生の断片を切り抜いた静止画に過ぎない。
風に煽られる繊細な機微も、照らいを超えた溢れ出る活力も、肌が粟立つような魂の震えもそこにはない。
 
「生きるってさ、生きている状態が当たり前すぎて、苦しい時にしかその意味を考えれないよな?」
 
独り呟き思う。
 
だったらこの景色は、目を開き前を向いている者にのみ訪れる、ご褒美って事になるのか?
じゃあ、この小さな生命が伝える拍動を…感動を伝えるにはどうすればいい?
 
…簡単だ。
 
 
 
 
 
 
「一緒にこの景色を見ればいい。」
 
 
 
幸いこの風に、共に笑い声を乗せられる仲間は、キミのすぐ側にいる。
何処までも続くこの空の下、キミの髪も今、風になびいてるのかな?
 
そんな事を考えながら空を仰ぐと、今この瞬間、隣にいれない歯がゆさと無力さを埋め合わせるように祈った…
 
一体何に対して?
 
 
再び吹き抜けた強い風を浴び、[彼]は照れ臭そうにふっと鼻から軽く息を出した。
そして、激励するような追い風を背中に感じると、立ち漕ぎの姿勢でゆっくりと自転車を漕ぎ始める。
その後ろ姿から、ジーンズのポケットに無造作に押し込められた白い紙が覗いた。
 
それは、[彼]がしたためた、何度も書き直された一通の手紙…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
拝啓 マリアしゃん
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
いやいやいやいやいやっ!?!?(ヾノヾノヾノヾノ・ω・`)ジェットストリームナイナーイ
 
「が…ゴリクソン」って、こんな奴じゃなかったでしょ!?Σ(´∀`||;)
 
 
 
た、確か、こんな感じの…
 
 
 
 
 
 
 
 
  ∧_∧ パーン
( ・∀・)
  ⊂彡☆))Д´) <…って、どっちでもええわっ!?つか、何度も書き直す内容じゃないだろ!?(爆)
 
 
そして、「が…ゴリクソン」よ…結局お前は誰なんだ?(;´Д`)(笑)
 
 
 
【関連】破綻する運命の証明
※「が…ゴリクソン」の件は、コメント欄参照の事w