フェド・アップ Fed Up ★★★☆☆(AmazonPrimeで鑑賞)

 

アメリカの肥満率の高さに警鐘を鳴らしたドキュメンタリーで、ここではカロリーと運動の関係よりも、食品に含まれる砂糖を摂取し過ぎると肝臓でダイレクトに脂肪になって、肥満に繋がるメカニズムとか、その砂糖自体にコカイン並みの中毒性がある、ということとか、学校内でマクドナルドとかが普通に売られて、コーラ類も普通に自販機で買える状態になって、子供の頃から肥満予備軍、または肥満児を製造している実態が描かれいたりとか、とにかく子供の食生活の改善を国を挙げてやらないとヤバい状況になっているのは事実らしいのですが、この砂糖の有害性は、1970年のリポートで既に指摘されていたにも関わらず、業界団体はそれを打ち消す為にワークアウトなどの運動をすることを強調することで、肥満になるのは自己責任、ということにして、どんどん砂糖を食品に注ぎ込んでいる企業は悪くない、ということになっちゃっている現実が描かれて、ミシェル・オバマがファーストレディ時代に、健康促進の為の食生活の推進を提唱したものの、業界団体の強力なロビー活動があったので、そこまで砂糖の害については強調できなかった、という構図を観ていると、暗澹たる気持ちにさせられますけど、終盤オーガニックな給食を提供する学校なんかが紹介されていて、未来に希望が持てる、ということになっていますが、両極端な事例を紹介して、そのギャップで目を引くという、この手のドキュメンタリーの常套手段な構成な感じがして、事実は事実だろうし、未来への警鐘にもなっているけど、ちょっとモヤモヤしてしまいましたね。ちなみに個人的なことを言うと、甘いものは好きですけど、もう十年単位でコーラもマクドナルドも口にしていないな、と観ていて思いましたね。