ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ     ★★★★

 

今年のアカデミー賞で作品賞他5部門でノミネートされたアレクサンダー・ペイン監督作品で、1970年にニューイングランドの寄宿制高校で、冬休みのクリスマスに事情があって帰省できないところに生徒たちの監督役を押し付けられた偏屈な歴史の非常勤教師が、厳しく課題を課して過ごしていたら、その中の生意気なボンボン生徒の親が山にスキーに行くと迎えにきて居残り汲みは一緒に行くことになるけど、再婚した母親が夫と新婚旅行中で連絡が付かない一人の生徒だけ、許可が出ずにそのまま居残ることになり、生徒と偏屈教師と、ベトナムで息子を亡くした料理長の三人で過ごすことになる、というお話しで、時代背景を活かすためなのか、映像のタッチそのものが1970年の作品っぽくなっているのがたまらなく、登場人物のお互いに脛に傷ある者同士だから出てくる連帯感みたいなものが温かく感じられるのもとても良く、味わい深い作品になっていると思いましたね。