ハピネス      ★★★☆☆☆

 

「下妻物語」の嶽本野ばらの原作を篠原哲雄監督が映画化した作品で、お付き合いをしている高校生の男女のお話しで、ある時女の子の方がロリータファッションで現れて、私はあと一週間で死ぬ、と言い出す、というところから、彼女のことを彼氏がいかに受け入れて、忘れられない時を過ごすのか、という展開になりますが、彼女は先天性の心臓の病気で、異常箇所にしても体力的にも手術は難しいと言われていて、それまでは薬で何とか症状を抑えていた、というところが明らかになっていきますけど、彼女のロリータファッションに対する強い憧れと情熱にほだされて、彼氏も本気で彼女に向き合おうとする、ということになっていく様子を静かに描いているのが良く、両親の言動を含めて、女の子に対する周りの思いが溢れていて、彼氏と行く、最初で最期の大人旅行も、情感に溢れた感じで心に残りましたね。