ある人形使い一家の肖像     ★★★☆☆(WOWOWで録画したものをBDで鑑賞)

 

フィリップ・ガレル監督が、昔父親がやっていた人形劇団をモデルに描いた作品で、家族で人形劇団をやっている一家は、母親を早くに亡くした後、父親が大黒柱となって続けていたけど、ある日公演中に父親が倒れてそのまま亡くなり、遺された三人の子供たちは、家業を続けるのか、自分の道を歩むのか、の選択を迫られる、というお話しを描写を絞った描き方で淡々と見せていき、昔から俳優なりたかった長男は劇団を抜けて、父親に勧められて助手から団員になった男は、画家になる夢を捨てきれずに辞めていって、残された妹二人が劇団を続けていくけど、元々厳しい経営がよくなることはなく、それでも祖父から受け継いだ劇団を無くする選択はなかなかできないでいた、という中に、それぞれの恋愛模様が描かれるのはフランス映画らしいですけど、子供たちを俳優になったガレルの実子が演じている、という中で、それぞれの思いをくみ取る様に描いているのが印象的でしたね。