突然長期の入院生活をすることになり、すっかりメンタルをやられた私はとうとう子宮筋腫摘出の手術を受ける決意をした。
そもそも具合が悪くなる前から仕事でのストレスがMAXだったので、正直それが引き金になった気もするがとにかくもうあんな思いはしたくない。子宮筋腫が原因だった可能性もあると言われたら、子宮筋腫をとってもらうしかない。あんなに生理による毒素排出を望んでいたが、闘病生活ですでにすっかり毒が抜けてしまった様子である。
さて、そんな訳で1回目のホルモン注射(リュープロレリン)は入院中に済ませ、2回目以降は手術をしてもらう大きな病院で受けることになった。「手術の上手な先生」ということで紹介してもらった執刀予定の先生との初対面の日、私の心の中では「あなたが手術が上手と評判の先生なのですね。私を受け入れてくれてありがとうございます。」やら「私は手術に向けてすっかり心を入れ替えていますのでひとつよろしくお願いします。」やら様々な思いがこみ上げていたが、先生はとてもさっぱりした人で、私は拍子抜けしつつ、何だか気が楽になった。
1回目の注射後は特に変わったことはなく、その後一度生理も来た。2回目で生理が止まり、その頃から少しお腹が張るようになった。先生にその旨伝えると「注射のせいです。その内落ち着いてくると思いますよ。ガスが出にくかったら相談して下さいね。」とのこと。注射のせいだそうなので、気にしないことにはしたが、別に落ち着いてくる気配はない。お腹が張って苦しい。ところ構わずおならをしたくなる。しかしながらところ構わずするわけにはいかず職場ではトイレでするのだが、結構な音を伴うおならなので誰も来ないことを心から祈りながらトイレを利用する。時にはおならをしたいのに、どこかで引っかかってなかなか出てくれないこともある。「出にくかったら相談して」と先生は言っていたが、出るときは出るし、どんな感じだったら相談していいのか。遠慮がちな私は結局おならのことを先生に相談することはなかった。
おならと平行してきたのはホットフラッシュだ。特に夜寝ていると冬なのに布団なんか全部はねのけるほど暑くなる。かといってずっと暑いわけではないのでしばらくするとまた寒くなり、寝ぼけながら「布団、布団・・・」となるのである。
そして手術前にかけて一番私を悩ませたのは高血圧だ。もともと血圧は高いのだが、注射の回を重ねる度に天井知らずの高さになっていった。上は200越え、下は100越えもちょくちょくあった。血圧でお世話になっている主治医も診察に行く度に首を傾げるほど。先生に話すと「これも注射のせいですね。あなたは今後本物の更年期になったときも血圧が高くなるだろうから覚えておいて下さいね。」だそうで、血圧の主治医にもそれを伝えると、このままでは困るということで降圧剤をかなり強くしてくれたがそれでもコントロール出来ない状態であった。高血圧のせいだと思うが、術前の心電図にも異常が出て、循環器内科の先生にも診てもらい、結局手術には差し支えないということになった。
更年期恐るべし。ホルモン恐るべし。
しかもこの疑似更年期は自然な状態で徐々に訪れるものとは違い、人工的に一気に作り出すので症状も劇症的であるように思われる。ただ、更年期症状は本当に人それぞれ(一説には更年期症状は数百種類あるらしい)のようで、私の知っている数少ないこの注射の経験者に聞くと皆違うそれぞれ違う症状を体験しているようである。なので私の症状が参考になる方もならない方もいるだろう。
