昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来/日本経済新聞出版社
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今月は仕事と雑用で忙しくて本なんて読んでいられないはず、

なのに図書館で上巻を見つけて借りてしまいました。


「文明の源流と人類の未来」なんて副題が付いている本、

スルーできません。


著者のジャレド・ダイヤモンドは地理学教授だそうですが、

研究領域は進化生物学、鳥類学、人類生態学だそうで。

ニューギニアやアフリカなどでのフィールドワークも盛んに

されているようで、今読んでいる部分はニューギニアなどの

小規模の集団での社会的規範や価値観などについて。


私は「小さい社会」というとアメリカのネイティブについての

本ぐらいしか読んだ事がなく、しかも部族間の争いなどの

記述はなかったために、地球と調和した美しい理想的な世界キラキラ

だと思い込んでいました。


でも、それだけじゃないですね。

小さい集団というのは、部族間の争いが日常茶飯事だし、

他の部族を殺すことはむしろ英雄の証だったりします。

高齢者が慣習に基づいて「殺してくれ」と近親者に頼み、

近親者がそれを受け入れる事も珍しくないのです。


自然と調和し、子供は部族皆で育て、助け合う。

でも、ワイルドです。

「殺生をするな」という言葉からは遠い世界です。

多分、周りにいる動物の全てもペットではありません。

食べられるか食べられないかで分類してあって、

可愛がっていても食料がなくなったら躊躇なく食べると思う。

信条としての菜食主義は存在しないし、肉食をしなかったら

栄養不足でただでさえ短い寿命がさらに短くなるでしょう。


狩猟採集民族は、常に生存のための戦いに明け暮れていると

言っていいと思います。


それが、我が地球の昨日までの世界。


以前読んだ「遠野物語」の世界に書かれた100年ぐらい前の

日本があまりにワイルドで驚いたのですが、どうやら世界中

ワイルドだったみたいです。


地球と調和して生きるのも、人間にとって楽な事ばかりじゃ

ないみたいです。