古代ローマ人の24時間---よみがえる帝都ローマの民衆生活/アルベルト・アンジェラ
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先日の「図説古代人の生活」に引き続き、「古代ローマ人の24時間」。


ローマ帝国は広いから、ローマには属国から様々な人種が集まっている

複合都市で、都市の有様は読めば読むほど現代に近いものが

あります。

現代人は、奴隷の代わりに電化製品や車を所有しているだけ。

そして、古代人よりも多くの人が文明の恩恵に浴しているけれど、

日々の生活にものすごいギャップは感じません。


抗生物質と麻酔がないから、病気にかかるとかなり厄介だという点と、

夜間の照明はろくなものがないし、治安が非常に悪いので、自由に

外出するのは難しいという点でローマのほうが不便ですけど。

通信手段も現代とは比べ物になりませんが、電話ができて200年も

経ってないし、インターネットは20年も経ってないし、無いと生命に

関わるものではないですね。


日本人なら気になるお風呂。

大きな災害で、避難所にいる人達が大変な思いをする一つがお風呂。

ローマは大浴場がそこらじゅうに、しかも安い値段で提供されています。

それだけでも中世のフランスやドイツなどと較べても

親しみが持てます。清潔万歳!


が。

この時代、燃料はほぼ全て木です。

ローマは燃料にする木をそこら中から切り倒しまくったわけ。

多分植林などという思想は無かったはず。

きっとたくさんのはげ山が出来たことでしょう。


ローマは娯楽施設も充実していました。

コロッセオで剣闘士が戦い、罪人の処刑もここで娯楽として公開し、

猛獣同士や、猛獣対人間の戦いもありました。


猛獣をどこから供給したかというと、属国のアフリカやアジアから。

ライオンやヒョウを始めとする猛獣や、珍しい動物を片っ端から

捕まえてコロッセオに送り込みました。

動物保護団体なんて当時はないですから。


私は思ったんですけど。環境破壊は現代人の十八番じゃなくて、

古代からあったわけで、しかも破壊した環境を何とかしようなんて

古代人は少しも考えなかったはず。

現代の方がまだマシなんじゃないかしら。

少しは人類って進歩したんじゃないかしら。


少なくとも、このままではまずい、地球をもっと大事にしなければと

気が付いて、努力が始まっているだけでも大変な進歩じゃないかと。


今の文明も、明日はどうなるかわかりません。

食べるものにも困るような事態が起こるかもしれません。

でも、基本的に人間はいつの時代に生きていても、どんな環境に

いたとしても、明日のことはわからないという点では同じなのかもしれません。