ときめきトゥナイト展 ① | Pourriture noble


2年前に開催された『誕生50周年記念 ベルサイユのばら展』に行けなかった事。
未だに後悔していまして。
『ときめきトゥナイト展』があると知った時。
『同じような後悔はもう絶対してはならない』
と強く思いました( ´-` )‎و ̑̑

ちょっとこーゆーのに行ってる場合でもないんですが、行ってきました。




私世代のオバさんばかりなのかな。
と思っていたら。
20代と思われる男子2人連れなんかも居て。
(原画に夢中になってこの男子に近付きすぎて、彼が肩に掛け直したバッグにぶつかり、胸を強打するというハプニングあり)

私が少女漫画から離れた後も、池野 恋先生は多くの人を魅了し続けて来られたんだなと感激しました。

場内は、蘭世編から愛良編までの原画がもう所狭しと展示してあり。
入場するなり、全身の毛が逆立つのを感じました。

そして何を血迷ったのか?
ほぼ全作品、写真撮影OK。
いやいやいやいやいやいやいやいや!!!!!!!!!!
おいオマエら当たり前のように撮んな!!!!!!!!!!!!
この大サービスにいちいち感謝しながら撮影しようか!!!!!!!!!!( º言º)
って感じでした。

しかし。
だいたいこういう原画展では、私のしつこい原画観察を追い抜かして行ってしまう人が多いんですが。
(迷惑な奴ですね(^_^;)すみません)

正直、初めてでした。
皆も私と同じペースで作品を見ていました。
やはり皆、かなり根強いファンとお見受けする(・"・)ムムム
(多分)絵描きでもないのに、このペースで観察とは。

って感じで。
皆仲良く見て回っていたわけです(   ᐕ)人( ᐙ )

が。
もう早速。
池野先生の繊細過ぎるタッチに圧倒されました。




なんですかこの細くて綺麗な線は。
丸ペンですか?
私の知ってるあの丸ペンですか?
私の筆圧に簡単に負けて、ぶっとい線しか引けなかったあの丸ペンですか?

いいい意味わからん。
こんだけ細い線引くとなったら。
なんか体調でも心配されそうなほど震えるで。
ガッタガタに震えるで。

なんでこんなにも綺麗で迷いのない線が、あの丸ペンで引けるんや⟡.·*.
凄すぎる。

そして、この辺は1980年代の作品なんですが。




へえ?
この頃まだ普通のケント紙に描いてるのね。

でも。
池野先生は千枚通し的なヤツで印を付けてる様子もない。
え?
タチキリとかの目印無しにどうやって描いてたんだ?
消しゴムかける時に一緒に消してたのか?
え?
じゃあ1枚1枚、鉛筆で枠線書いてたのか?

え?
ていうか、さっきから池野先生の原稿‥。
綺麗過ぎるんやけど‥。

修正が殆ど‥いや、全くと言って良いほど無い。
我々が『りぼん』やコミックで読んでいた、あのままだ。
え?
なんこれ?
コピーなん?
コピーに写植してる?
んなアホな。

てか、何だったらトーンもトーンっぽくない。
なんでこんなにトーン綺麗なの?
いや、確かに貼ってるんだけど。
なんか、よく見ないとトーンも貼ってるのが分からない。
綺麗過ぎる。
美し過ぎる原稿。

確かにアナログって間違えたら終わりだから。
間違えないように描くのが当たり前になってしまうんだけど。
それにしても、ホントにホワイトをホワイトとしてしか使ってない。
そしてそのホワイトもめっちゃ繊細で綺麗な線で描いとるでおい。

もう‥。
池野先生がどんだけ真剣に、全集中して原稿に向き合っていらしたのかが、ビシビシと痛いほど伝わりました。

そんでもー。
真壁 俊くんは令和の世界で見ても、超絶イケメンやなおい。
これで硬派で照れ屋さんで不器用って。
そりゃ江藤 蘭世ならずともメロメロだわ。

最初は、硬派な真壁くんとグイグイなくせにどこか1歩引いてしまう蘭世の攻防にヤキモキする感じでしたが。
途中からもうラブラブだよね!!!!!!!!♥

困難に立ち向かって行く中で、どんどん絆を深めていく真壁くんと蘭世。
これが、少女時代の私にはたまらんでした。




これなんかもう見てよ。
『おいで』
って!!!!
『おいで』
って!!!!!!!!!!!!!!キャ───(*ノдノ)───ァ
このコマで少女時代の私はどんだけ悶絶したか。
『春の風を君に…』の飛虎といい。
私は男性が両手を広げた
『受け入れてくれるポーズ』
にこんな小さな時から、激弱だったんだな‥。
って改めて思いましたし。
今見ても確実にキャ───(*ノдノ)───ァってなる。

そんでこの
『おいで』
というセリフ。
秀逸過ぎやしませんか。
真壁くんて寡黙な人なんだけど、言葉のチョイスがドラマチックなんですよね。
(読者層を考えると、寡黙なキャラの発言ってどうしてもそうなっちゃうのかもですが)

『降りてこい』
とか
『飛べるか?』
じゃない。

『おいで』
って、可愛くて仕方ないものに対してしか言わないと思う。
きっと高所だから怖がるだろうし、自分に遠慮するだろうし。
でも、そういうの必要ないから安心して『おいで』。
なんですよね。
(それでも遠慮しちゃう蘭世が好き♥)

真壁くんのイケメンは、ビジュアルだけじゃないのよ。

そして、真壁くん以外にも憧れたのが。
蘭世の美しく長ーい黒髪。




当時の私は、壊滅的なくせっ毛で、父親の意向で有無を言わさずショートヘア。
蘭世とは真逆のヘアスタイルで。
でも本当は、蘭世のような髪型にしてみたかった。
(毛質から違うのでどう頑張っても無理なんですが笑)

今でも『はいからさんが通る』の藤枝 蘭丸や『鬼滅の刃』の時透 無一郎くんのような黒髪長髪美少年が大好きなのは、蘭世から来ているんじゃないかと思ってしまいます。

て言うか、この時代のツヤベタ。
やっぱイイよねぇ( ᷇ᢦ ᷆ )
筆ペンでね。
真壁くんのツヤベタとかホント細かくて綺麗︎︎𓂃⟡.·

20年振りに漫画描くようになって、困った事はたくさんあったけど。
一番と言って良いほど困ったのは、この黒髪だよね(^_^;)
描き方全然違う。

何なら未だにどう描けば良いのか分からない(^_^;)
そして今更、筆ペンも使えなそう笑

今の黒髪の描写にも良さはたくさんあるので、良いんですが。
改めて見ると、やっぱこの時代のツヤベタも良いなぁ( ᷇ᢦ ᷆ )
って思います︎︎𓂃⟡.·

なんか長くなってしまったので、一区切りしたいとおもうのですが。
髪サラサラ部門からもう1つ( ´-` )‎و ̑̑




ランジェ·エトルリアン。
めっちゃ好きだったなぁ( ;∀;)
見てよこの美しいブロンド⟡.·*.

この運命的な出会いの場面の生原稿も、安定の美しさでした。
アナログって、こーゆー肉筆が凄いんだよね⟡.·*.