MARU | アメブローク

アメブローク

★降り止まない雨はにゃい★
~僕の日常・旅行・ファッションのことなど綴っていきます~

そしてやわらかな涙の結晶とあったかい手のぬくもりのを感じながら...

 

 

 

『MARU』
~POCHI~


”まるちゃん まるちゃん”

・・・

僕の母親が今にも溢れだしそうな大粒の涙を

こぼすまいと 大切に大切に

まぶたにそっと閉まい込みながら

・・・

今年で70歳になったシワクチャの顔に

また たくさんの曲がりくねった横の糸を作りながら

とっても明るい声で

瞳を閉じて間もない

疲れ果てたかつては勇敢だった戦士に

そっと語りかけたんだ



”まるちゃん 大丈夫だからネ

○○のおじさんが すぐにお散歩に連れて行ってくれるからネ”



○○のおじさん

そう 彼は前回のブログで僕が書いた

僕の父が目を落としてすぐに

我が家にまるを連れて来てくれた人

そして 彼は もうこの世にはいない

ほんの数ヶ月前に まるより先に旅立ったんだ



”まるちゃん 大丈夫だからネ

○○のおじさんが すぐにお散歩に連れて行ってくれるからネ

まるちゃん ○○のおじさんと遊んで待っててネ

お母さんも もう少ししたら

そっちに行くから

一緒にお散歩に行こうネ

一緒に遊ぼうネ”



彼女は この瞬間

瞳に浮かべた大粒の丸く輝いたものを

落とすようなことはしなかったと思う

僕は 彼女の顔を見れなかったケド

そう思うんだ

そう思わせて頂きたい



そして その時 そう

僕たちのいのちの鼓動をも操る

あの長い針が子(ネ)の刻を

リズムを変えることなく歩く

その瞬間に 僕の耳に確かに こだました

あのたくましくてあたたかな音

それは 母の瞳からしたたるそれではなかった

そう 僕の背に居を構えた

弟の泪の音だった

記憶は定かではない

彼のそれをこの目で見たのか 音を感じたのか・・・



僕と母は いつもケンカばかり 笑

性格がきっと似ているのだろう

話が終わらない

僕も引かない 彼女もひかない 汗

引いてやろうと思っても 彼女は次々と

僕に火をつけるw



でも 家族だからじゃない 母親だからじゃない

人として 人生の先輩として

時に学ばされることがあるんだ

僕は たぶんまだ言えないと思う

”私も行くから それまで待っててネ”



僕は大切にしてる

どんな人でも自分よりも年を重ねてる人には

敬意を表するということを



僕は 時折感じることがある

いつまでも若くいたい

でも

早く年を重ねてみたいと



僕は母親のように ○○のおじさんのようになれるのだろうか!?

時が流れ

変わりゆく時代

移りゆく景色

忘れられてゆく想い



でも 僕はいつまでも持ち続けていこうと思う

そっと温めて行きたいと思う

変わらない大切なものを

決して色褪せないそれを



大切なものを またひとつ失ってしまったケド

僕は

・・・



つづく



 

TFR