『ポチ丸』
~Marlboro~
僕 ここ数日引きこもりしてました
仕事以外はね
自分で言うのもなんだケド
あの震災以降 僕は旅行など
僕が特別だと思う時間以外は 365日24時間
仕事をしている しなくちゃいけない
あの日あの時間の前に
時計の針を戻すために
だからいつも夜中 朝方まで起きている
どのくらいぶりだろ!?
たった1つだけウソをついた
きっと誰にも理解されないはずだから
僕は 今 風邪を引いて熱がある
だから引きこもってたわけじゃない
2013年6月29日
カチカチと時を刻む3つの針の一番長いそれが
真ん中の上に据えられた日付変更線を示す
その12という数字を超え
新しい時を迎えようとする
ほんの少し前に
家族に見守られ
・・・
母の大粒の涙を浴びながら
弟の大きな大きな温かい手のぬくもりを感じながら
そっと僕の腕の中で逝った
・・・
僕が引きこもってた理由
父親があの世へ旅だった
その日から
彼の代わりに16年もの長い間
母を守り続けてきてくれた
かつては勇敢だった戦士の
疲れ果てたその身体を温めるためだったんだ
大人として 社会人として
僕はまだまだ未熟なのかもしれない
もういい歳なのに
僕のウソ
風邪を引いて動けないので
半日だけ仕事を休ませてもらいたい
本当は風邪なんか僕の身体なんか
どうでもよかった
僕には今 しなくてはいけないことがあるから
でも この日だけは違った
ただ 彼のそばにいたかったんだ
誰にも理解されないかもしれない
それでもよかった
でも 僕だって そんなに強い人間じゃない
だから ついてしまった
たった1回だけ ウソを
彼の名前は
マルボロ
そして 彼はあの星を あの星空を
僕の瞳を通して見て 元気を取り戻したんだ
ぽち丸
彼は幸せだった 今年にはいって
そう特別な今年にはいって生まれ変わったんだ
名前をもう1つ貰ってネ ☆~
・・・つづく・・・
TFR
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