魔法の秘密基地。 -46ページ目

黒沢健一さん/focus

泣いてしまうことだってある。


黒沢健一さんの7年ぶりのソロアルバム。
私はこの人の作る曲が声が意味も無く大好きで、15年、生きている。

熱くなる事なんてない。いつも低血圧で大抵ふざけてやり過ごしている。28にもなってね。 笑われちゃうね。

5曲目の“Maybe”で何かの引っかかりが取れた。

誰もが胸にあるであろう甘い後悔。
たまにそれを取り出して舐め尽くしたい時がある。
1つ、1つ大事に、大事に。
何故だか笑えてきて、悲しくないのに涙が出る。

そんな時って、ある。
7年待ち焦がれてたのもあるかもしれない。嬉しくてしょうがないのかもしれない。
そこはかとなく優しい。月並みな事を言いたくないけど、絶望的に優しい。

色んな音楽を聴いてきたように思う。でも着地点は1つしかなかった。この人の音楽は一生聴いていくだろう。中学生の頃から、なんとなく、ぼんやりとそんな事を思っていた。
くだらないと笑われてもいい。慣れた。
雨に寄り添うように歌う、歌が好きだ。ほんとうに。

ファザコン

何故こんなにかちょぴんが好きなのか考えていた。

答えは簡単。

私は極度のファザコンである。

5年前、私が23の秋、父は亡くなった。その3ヶ月後、祖母が亡くなり、24の冬に再び東京に来た。
小さい頃は家庭環境のせいなのか、ちゃんと甘える事が出来なかった。不幸だとは思わない。祖母も祖父も優しかったし、母は強く、割れる波もものともしない岩のような素敵な母だ。
そして、20歳過ぎて甘えたかった事に気付いた。

うちの父も生きていればかちょぴんとい年が近い。そして性質も似ている。イヤミを言いあい、結局笑ってて、酒飲んで愉快になる。屁理屈こねる。なんか不器用。騙す側か騙される側かで言えば完全に“騙される”タイプ。

…このままじゃアレなんで治すようにしますわ。

さよならだけが…

花が咲けば、色んな花が揃えば人は旅に出るという。
入学、卒業、葬式、結婚式…

今日は花が沢山咲いている日な筈だ。
大好きな課長(かちょぴん)がいなくなる。異動である。にこにこにこにこ、何回“にこにこ”書いても足りない。それ位恵比寿顔のかちょぴん。ミニラと山下清のあいのこ。酒ばかり飲むかちょぴん。真面目ではないから、だらしないから、左遷みたいな形で遠くへ行く。
生きる事はさよなら続きである。同じ人生を歩む人などいない。いつかは“さよなら”。そう思うと胸が苦しくなる。
だからこそ、結婚という制度は存在するんだろう。

一年前まではかちょぴんの表情は変わらなかった。
色々茶化したり、すきすき言ってる間に柔和に、にこにこし始めた。
決して恋愛感情ではないが、47歳だが、可愛くてたまらない。

かちょぴんは花があまり好きではないらしい。売り場から花を渡すと“困ります”“貰っても捨てるだけです”
わかってたよ、そー言う事位。

ね、でもかちょぴん、花は咲いてくれてる。快く旅立てる。かちょぴんみたいに不器用に、馬鹿馬鹿しく、笑いの多い人生を歩んでいけたら、と思う。

そういう思いでプリン体を眺めてた奴が居たというのを覚えててくれたら、ほんと嬉しい。