ayumi hamasaki TROUBLE TOUR 2020 A ~サイゴノトラブル~ | ラフラフ日記

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浜崎あゆみのツアーが全公演中止になった。

【重要】<ayumi hamasaki TROUBLE TOUR 2020 A ~サイゴノトラブル~>全公演中止に関するご案内
https://avex.jp/ayu/news/detail.php?id=1083568

全公演といっても、全38公演のうち初演の埼玉 2公演はスタートしていて、残りの 36公演が中止になった。
36公演……数がすべてではないけれど、結構な数だね。

幸運にも私は、埼玉の 2公演に行くことができた。チケットも取りづらく、初日は一般発売日に店頭で友達が買ってくれた。2日目はファンクラブで。
今となっては、あれは幻だったのだろうか?というくらいに、(これはあゆだけに限らず)ライブが開催され、それを観に行けていたことが遠い昔のようにも感じられてしまうが、それでも確かにそこにあったのだ。

そしてそれが、素晴らしいライブだった。浜崎あゆみの想いとこれからが伝わってくる、新しい風が吹いてくるのを感じたライブだった。

ここ数年は、浜崎あゆみにとって大きな変化が起きていると感じられた。一座に新しいメンバーが加わり、ホールでツアーをするようになり、バンドなしのライブもするようになった。また、MC もしなくなった。ライブは精力的に行っているが、メディア露出がほとんどなく、新曲も出ていない。そして、小説『M 愛すべき人がいて』の出版、出産――。
これだけ大きな変化が起こっていながら、あゆが語る場面はどんどん少なくなっていってるように思えた。出産のことを知った今、「そうだったのか!」と思うことも多々あるけれど、どことなく「距離」を感じていたのも正直あったかも知れない。何より、新曲が出ていない=あゆの今の気持ちが聴けていない気がして。でも、ずっとライブをやっていたんだよな。ああ、あゆも音楽雑誌とかでいろいろ語ってくれたらなぁ…と思うこともあるけれど、いつだってあゆは私たちの目の前で歌ってくれていたんだ。

そんな気持ちで会場に入った。

今となっては幻のようになってしまった「サイゴノトラブル」だけど、それは確かに存在していて、あゆ及び一座はこのライブを全国に届けようとしていたことを、幸運にも行けた身として、記しておきたいと思いました。

ayumi hamasaki TROUBLE TOUR 2020 A ~サイゴノトラブル~
2020年2月20日(木)21日(金) 三郷市文化会館 大ホール




この看板、見づらいかも知れないけど、あゆのメッセージとサインがあります。

Dear TA
僕の大切な宝物
Ayu 2020


これは 2日目の写真で、1日目はメッセージに気付かなかったから、1日目はまた別のメッセージが書いてあったのかも知れません。

そして、スタンプラリーの台紙とスタンプ。




全38ヶ所の枠。この分だけライブがあるはずだったんだね。

会場には数ヶ所に消毒液が置いてありました。




そうしてはじまったライブ。まずは両日のセットリストを書いておきたい。
といっても、私もメモしてなかったのでネットでいくつか調べて、記憶と照らし合わせてみました。

2月20日 <1日目>

01. LABYRINTH
02. WHATEVER
03. And Then
04. Many Classic Moments

05. Jump!
06. Bye-bye darling
07. POWDER SNOW

08. the next LOVE
09. Eyes, Smoke, Magic


10. JEWEL
11. Mad World

12. Chatcher In The Light
13. talkin' 2 myself
14. GAME
15. Because of You

16. WE WISH
17. Startin'
18. Tell All
19. Love song

20. independent
21. Trauma ~ AUDIENCE ~ everywhere nowhere ~ flower garden
22. Humming 7/4
23. Boys & Girls
24. winding road

2月21日 <2日目>

01. LABYRINTH
02. WHATEVER
03. And Then
04. Many Classic Moments

05. Jump!
06. reminds me
07. It was
08. Last minute

09. Shake It
10. NaNaNa


11. JEWEL
12. Mad World

13. Chatcher In The Light
14. ANGEL'S SONG
15. SIGNAL

16. WE WISH
17. Startin'
18. Tell All
19. Love song

20. independent
21. Trauma ~ AUDIENCE ~ everywhere nowhere ~ flower garden
22. Humming 7/4
23. Boys & Girls
24. winding road


(「Tell All」やってくれてすごく嬉しかったけど、2日目もやったっけ? それと、2日目は「flower garden」がない記述もあったけどどうだったか)

色を変えている曲が 1日目と 2日目で違った曲です。セットリストで見ると 3分の1 くらいだけど、インストも入ってるから半分くらい違った印象を受けた。曲だけじゃなく、セットも違ったと思う(もしかしたら衣装も)。

1日目は「the next LOVE」「Eyes, Smoke, Magic」あたりで、2日目は「Shake It」「NaNaNa」あたりでお客さんを一人ステージに上げていました。1日目は女性、2日目は男性。

あゆのライブでここまでセットリストが替わるのは珍しい気がするけど、何よりそこに新鮮な空気がありました。おそらく、2パターンのセットを作ってツアーを回るのだったのかな? 曲だけじゃなくセットも 2パターンだからね。

と、概要はこんな感じだけど。

まず、オープニングからしてかっこよかった!

スモーク(じゃないかも。なんか雲みたいの)がたかれ、その中を何本ものレーザー光線が何かを指し示すように射し込み、揺れ動き、すると、「WHATEVER」のイントロが!
スクリーンの静止画かと思っていたあゆの顔の目が動きだし、9分割?16分割?された肖像画が出てきて、各メンバーが映っている。中央はあゆ。その肖像画が一人づつ動き出し、動き出した人からステージに登場してくる。私は二階の後ろ~の席だったのでよく見えなかったけど。
そして、中央のあゆ以外が全員出揃ったところで、中央のあゆがどんどんアップに……

“長かったよ”

という歌いだしとともにあゆが登場するのだった。(「WHATEVER」のイントロはもともと長いのです)

「Many Classic Moments」(globe のカバー)の盛り上がりは感動した。“そばにいて” “KISS をして” の部分をみんなが歌っていた。あゆも嬉しそうだった。

そうして一つ一つの曲について、ああだったこうだったと書きたいところなんだけど、いきなり最後の曲の話をしたい。(「SIGNAL」楽しかったなぁ)

アンコール、「Boys & Girls」が終わった後、次の曲で最後かな?という空気が一瞬流れる。そのときだった。本当に一瞬、風が吹いた気がした。私はとっさに思った。

「winding road」が聴きたい!

流れてくるイントロ…

あゆは最後に「winding road」を歌った。

スクリーンに歌詞を表示して、一語一句かみしめるように、大切に。

そして、私が聴きたかったのは、あゆが歌いたかったのは、この言葉なんだと思えた。

“ねぇ今もうまくは生きれないよ
 そんなに器用な僕じゃないんだ
 ねぇだけどひとつだけ言えるとしたら
 これからも胸を張ってこの道を行くさ”


この曲を歌い終えたときのあゆが今までに見たことのないような清々しい顔をしていた。
やっと言えた、ずっとこれが言いたかったよみたいな。

もうこのライブの話はこれだけでも良い気もしてしまうが、あゆはこれを全国に届けて歌おうとしていたんだね。

会場に入る前のあれこれを書いたけど、あゆはやはり、歌ってくれていたんだなぁ。

それだけじゃなく、1日目と 2日目で半分近く変えてきたこと。
そして何より! 「Bye-bye darling」(1日目)に「It was」(2日目)って今まで歌ったことなくないですか? ここにきて、今まで歌ったことない曲をやる。しかも、両日それぞれ 1曲づつ。

ツアーのタイトルが「サイゴノトラブル」なんていうものだから、いろいろな憶測があったかもだけど、これ、やる気ややりたいことに溢れてませんか?

それと! もう一つ嬉しいことがあって。
「Mad World」とか「Last minute」って、いつも大体泣いて詰まって歌えなくなってしまう箇所があるじゃないですか(あるんですよ)。今回あゆはそこもしっかり最後まで歌ったんです。何を当たり前のことを…って思うかも知れないけど、私はそれがすごく嬉しかった。そのときによるのかも知れないけど、それが嬉しかった。やっぱりあゆの歌が好きだからね。

中止になってしまった「サイゴノトラブル」。

それでも確かに存在していた。




【追記】
昨年までは開演前にアリアナ・グランデがかかってましたが、サイゴノトラブルではホールジー(Halsey)がかかってたと思います。

ホールジー(Halsey)、“わかりにくい存在”であり“既存の型にはまらない”新女王の魅力とは
https://www.udiscovermusic.jp/columns/halsey-album-manic-and-her-genre-fluid